「万年筆沼」にハマる人が続出?個性豊かなペン先やインクを通して知る魅力・楽しみ方
SNSのハッシュタグなどで、「万年筆沼」という言葉を見かけることがありますか?「万年筆沼にハマる」とは、万年筆の魅力に虜になって抜け出せなくなることを意味しています。この記事では万年筆沼の解説と、夢中になれる万年筆の魅力や楽しみ方をご紹介します。
ハマる人が続出。万年筆沼とは?
万年筆の世界にどっぷりとハマって抜け出せなくなることを「万年筆沼」と言い表します。SNSなどでも見かけることの多い「沼」という言葉は、趣味や嗜好に関することに夢中になってしまうことです。
万年筆はハードルが高くてなかなか手を出せないという声も聞かれますが、ハマると奥が深く興味深い世界が待っているんですよ。この記事を読み終わる頃には、きっとあなたも万年筆が欲しくなるはず。
万年筆沼は、大きく3つ
「万年筆沼」には、大きく分けると「3つの沼」があります。まずはどのような万年筆沼があるのかをご覧ください。
万年筆本体にハマる
まずは、万年筆本体の魅力にハマってしまう沼についてご紹介。本体のデザインなど見た目の美しさはもちろん、軸の具合や個性的なペン先など、万年筆本体にはいろいろな顔があります。
またカートリッジをカチッとはめたりコンバーターにインクを吸入したりと、インクを補充する感覚が好きだという人も多くいます。インクの動きが見えるコンバーター式は、インク好きな方に人気がありますね。
万年筆は、適切な手入れをすれば生涯使えるといわれているほどサスティナブルなアイテムでもあります。だからこそ何本も買わずに、自分にピッタリの万年筆を数本吟味する。そういった時間を楽しんでいる方もいますよ。
インクのおしゃれな色や名前に惹かれる
続いて魅力的な色のバリエーションが豊富にある万年筆のインクにハマってしまう、「インク沼」のご紹介。おしゃれなボトルなど、その世界に魅了されてしまう人が多いんです。
こちらは、持っている万年筆インクの色を一目で確認できるインク帳。インクの優しいグラデーションカラーと、色味をイメージした鳥のテープでおしゃれにまとめてあります。いつまでも眺めていたくなるインク帳ですね。
「インク沼」についてもっと知りたい!という方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。万年筆インクの魅力や合わせて使いたくなるアイテムなどが載っているので、きっとあなたもインク沼に一歩近づくはず。
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紙によって異なる書き心地にこだわる
最後は万年筆を手に入れたら、紙にこだわりたくなる「紙沼」です。同じ万年筆でも紙の種類や見た目は同じでもメーカーによって書き心地が違うため、いろいろな種類の紙に試し書きをしてみたくなるんです。
書き心地だけでなく、紙本体の厚みや触り心地、インクの発色や乾きやすさ、にじみ具合や裏抜けの少なさなど、どんどんこだわりたくなっていきます。また触覚や視覚だけでなく、「書く音」の聴覚にもこだわっている紙沼の方もいるんですよ。
ノートに万年筆で書いたときに、罫線がインクを弾いてしまった経験がある方もいるのではないでしょうか。以下の記事には、書き心地の良い万年筆におすすめのノートが載っています。ぜひ併せてご覧ください。
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万年筆沼の楽しみ方・魅力
インクの濃淡や美しさを楽しむ
万年筆沼にハマっている方の多くは、万年筆で文字を書くときのインクの濃淡に魅了されています。留めやハネなどでインク溜まりができ、自然に濃淡が生まれるのです。ボトルのままではわからない書いたときのインクの美しい様子を、SNSにアップする人も多くいますよ。
万年筆のペン先を変えて文字の太さを変えることでも、インクの濃淡は違った顔を見せてくれます。ちなみに、筆者が好きなペンの太さは中字。インクフローが良く濃淡がはっきりと出る太さなので、趣味や手紙などのときにはいつも中字の万年筆を愛用していますよ。
滑らかな書き心地を楽しむ
万年筆は、スルスルとした滑らかな書き心地が特徴のペンです。しかしいくつかの万年筆を試してみると、ペン先の太さやメーカーなど、万年筆ごとに書き心地が違うことに気付きます。細字や極細のペン先は中字や太字に比べると滑らかですが、カリカリとした書き心地を楽しめます。
また万年筆本体の軸の太さや形、書く人のクセなどでも書き心地は変わるため、多くのバリエーションの中から自分らしい1本を見つけたときの喜びを、ぜひ味わっていただきたいです。
メンテナンスを楽しむ
万年筆は、メンテナンスが欠かせないペンです。長い期間書かずに放置しているとインクが乾いて書けなくなってしまったり、ペン先の種類によっては錆が生じてしまったりも。ボールペンに比べてお手入れが必要なペンなので、その点は少々面倒に感じるかもしれません。
しかし、万年筆のメンテナンスはそんなに難しいものではないんですよ。万年筆の最高のメンテナンスは「毎日書くこと」。常にペン先にインクの流れた状態を作ってあげれば、インクが乾いてしまう心配はありません。
インクの色を変えたいときや長期間使わない場合などは、水洗いして乾かしてあげればOK。メンテナンスを意識して使用すれば、万年筆を手にとる機会が増えてきっと手放せない存在になることでしょう。
手書きの良さを知る
SNSやメールなどで連絡を取り合える現代では、手書きの機会が減っています。メールは遠く離れていてもすぐに気持ちを伝えることができるので、大変便利なツールです。しかし物事は伝わっても、メールだけのやりとりはなんだか事務的な印象を受けることがありますよね。
手書きの文字は考えながら文字を綴るので、書いた人の気持ちや温もりを感じることができます。筆者は「お仕事お疲れ様!」と書いたちょっとしたメモを友人に贈り、「大事に取っていてなんだか捨てられない」と言われて嬉しくなったのを覚えています。
知識が豊かになる
万年筆沼にハマると、知識が豊かになります。これは筆者の実体験ですが、とにかく書きたいという欲が生まれ、いろいろな名言やことわざ、本の冒頭などを書き綴っています。
大好きな万年筆を使う時間は心も体も学ぶ姿勢が整っているので、知識がどんどん入るんです。同時に字も上達して、漢字の知識も身につきます。万年筆で手書きするようになってから、メールで変換しないと書けない漢字も減ってきましたよ。
アナログを楽しむ。魅力たっぷりの「万年筆沼」
万年筆沼とは、万年筆をこよなく愛しその魅力に夢中になっていることです。万年筆の何がそこまで虜にさせるのか?という疑問も、お分かりいただけたのではないでしょうか。あなたもぜひ、これを機に万年筆の世界に足を踏み入れてみませんか?