噂の《インク沼》を徹底調査。ハマる人が続出する奥深い”色”の魅力って?
種類が豊富で、鮮やかなカラーリングが魅力的な万年筆インク。今や、インクにハマってしまうことを《インク沼》と呼ぶほど人気を集めていることをご存じですか?この記事では、そんな《インク沼》にハマってしまう理由について詳しく調査。インクと併せて使いたくなるアイテムもご紹介します。
《インク沼》ってどんな世界?
文具好きの方なら、《インク沼》という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。中には、すでに沼にハマっている方もいるはず。ここで言う「インク」とは主に万年筆インクのことで、「沼」とは好きなものに夢中になってしまう状態を指します。つまり、万年筆インクの魅力に満ちた世界が《インク沼》なんです。
最近では、万年筆の人気が高まるにつれてインクの種類も豊富になっています。インクの色1つ取っても、濃淡の違いで驚くほど印象が変わり、あれもこれも欲しくなるほど。また、インクの名前に込められた意味に思いを巡らせるのも心地良い時間です。
集めたインクの中から、その時の気分や季節、書きたい言葉に合わせて色を選び、文字を綴る…こんな風に手書きを心から楽しめるところが、インク沼にハマって脱け出せない理由なのかもしれませんね。ここからは、ハマる人が続出している《インク沼》の実態に迫りながら、インクの持つ魅力を紹介します。
《インク沼》にハマるのは何故?
InstagramをはじめとしたSNSには、《インク沼》にハマった方の投稿がたくさん。ここでは、Instagramの投稿と一緒に《インク沼》の世界を覗き見していきます。
種類豊富なインク色
インクの魅力は、なんといっても多彩な色の種類です。定番色からメーカーのオリジナルカラーまで、目移りしてしまうラインナップはまさに沼そのもの。
また、1つの色から派生して、色合いがどんどん変化するところも特徴のひとつです。例えば青色のインクなら、濃淡によって紺色や水色といった異なる装いを見せてくれますよ。ポピュラーな黒色であっても、赤みがかっていたり、グレーに近かったりと、さりげないニュアンスの違いにときめきます。
さらに、きらりと輝くラメ入りのインクもおすすめです。ひとたび《インク沼》に足を踏み入れたら、色鮮やかな世界が見えてきそうですね。
心惹かれるインク名
彩りで見る者を惹きつけるインクには、それぞれ色にちなんだ名前が付けられています。インクのネーミングも、《インク沼》により深くハマるきっかけといえるでしょう。
こちらは、Instagramに投稿された「セーラー万年筆」の「四季織インク 雨音シリーズ」です。「しとしと」と、咲いたばかりの花を濡らす春の雨や、突然「ざあざあ」と降り出し、慌てて雨宿りする夏の夕立。インクの名前から、季節の光景が目の前に浮かび上がってくるかのようです。
また、小説のタイトルや有名な芸術家、食べ物の名前など、インク色のモチーフには際限がありません。「この名前から連想されるのは、こんな色なんだ」という発見が新鮮で、もっとインクに近づきたくなるはず。さらに「私だったらどんな色をイメージするだろう」と考えてみると、わくわくしてきませんか?
溢れるインクの個性
色や名前、ボトルのデザインなど、一つひとつの要素がインクの個性を際立たせ、《インク沼》へと手招きします。また、ご当地限定や文具店オリジナルのインクも、ついつい集めたくなるポイント。
こちらの方は、「八文字屋」のオリジナルインクをお披露目。山形県と宮城県で文具を販売している八文字屋では、地元の自然や果物、観光名所をモチーフにしたインクを開発しています。朝焼けに照らされる樹氷を思い描く「樹氷アメジスト」に、銀山温泉の雪景色に溶け込む「銀山スノーグレー」。どの色にも、地元に対する温かな愛情がたっぷり詰まっていますね。
自分の住んでいる地域はもちろん、旅先でご当地インクを集めるのも文具好きならではの楽しみ方です。ご当地インクで旅行の記録を書いたら、きっと思い出が深まりますよ。
感じる手書きの醍醐味
一目惚れしたインクを実際に使うことで、ますます《インク沼》にハマっていきそう。SNSを見てみると、色とりどりのインクによる手書き文字やイラストが、数多くアップされています。
こちらの投稿では、春を待ち望む2月の空にも似た、柔らかな青色のインクが印象的。インクのにじみ方や色の濃淡によって、書き手の心情が伝わってくるかのようです。こんな風に書写や日記に使うもよし、大切な人への手紙を綴るもよし。インクの使い道が自由だからこそ、手書きの醍醐味も存分に感じられるのではないでしょうか。
もっと《インク沼》が楽しくなるアイテム
《インク沼》にハマったなら、お気に入りのインクで"書く"ことをとことん楽しみませんか?《インク沼》の住人はもちろん、インク初心者にもおすすめのアイテムを2つ取り上げます。
インクカード
インクの色は、ボトルを見ただけではわかりにくい場合もありますよね。そんな時には、「インクコレクションカード」を活用しましょう。インクボトルのイラスト部分を塗りつぶすことで、手軽に色の見本帳が完成。インクの名前にメーカー名、購入した日付などを合わせて記入しておけば、備忘録にもなりますよ。
インクカードの用紙には、水性インクと相性がいいとされるツバメノートのツバメ中性フールス紙を使用しています。また、名刺サイズのカードなので、ファイルに綴じて持ち運ぶことも可能。さらに、銀箔のプリントが施されたインクカードの箱もレトロで心惹かれるポイントです。《インク沼》では、インクカードが素敵なパートナーとなってくれますよ。
インクコレクションカード
ツバメノート
¥825(税込・参考価格)
ガラスペン
インクを使う筆記具は、万年筆だけではありません。美しく煌めくガラスペンも、お気に入りのインクと合わせて使ってみてはいかがでしょうか。「HERBIN(エルバン)」のガラスペン「つむぎ」は、凛としたペン先から流線を描くボディに至るまで、全てが手作り。ガラスによって透き通る色合いに、心が癒されます。
実は、筆者もこちらの「つむぎ」を持っています。繊細な見た目ながら握りやすく、滑らかに文字を書けますよ。ガラスペンの初心者にも、おすすめの1本です。万年筆にガラスペンと、《インク沼》を通じて文具との縁を結んでいきましょう。
ガラスペン つむぎ
HERBIN(エルバン)
¥3,300(税込・参考価格)
ガラスペンにも興味が湧いてきたという方は、インクの使い方やお手入れの仕方についてまとめたこちらの記事も、ぜひご覧くださいね。
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暮らしを彩る《インク沼》へようこそ
豊富なカラーバリエーションや思いのこもったネーミングなど、インクには豊かな個性が溢れています。そんなインクの魅力に引き寄せられ、辿り着いた先は《インク沼》。《インク沼》から広がっていく世界は、文具との暮らしをより一層輝かせてくれますよ。
《インク沼》では、万年筆で書く味わいも体感できます。その時々の気持ちにぴったり寄り添ってくれる万年筆インクをお探しなら、こちらの記事をどうぞ。