【縦書きの手紙】基本マナーと書き方のまとめ。個人〜ビジネスに使える文例をご紹介
お礼状やビジネスなどフォーマルシーンの手紙は、縦書きで送るのが一般的。縦書きの手紙は、マナーや書き方が大切なんですよ。今回は、縦書きの手紙の基本マナーや書き方に加え、いますぐ使える文例をご紹介します。
手紙の基本マナーと書き方って?
縦書きに限らず、手紙には知っておきたいいくつかのマナーがあります。まずは、手紙の基本的な書き方とマナーについて解説しますよ。
フォーマルな手紙は「縦書き」で
まず手紙を書く際に悩むのが、縦書きか横書きかということですよね。基本的には、お礼状や目上の人、ビジネスシーンなどのフォーマルシーンでは、縦書きの手紙で送るのがマナー。
横書きはカジュアルな手紙向けです。そのため、親しい友人に縦書きの手紙を送ることで、丁寧な印象を与える効果もありますよ。
誤字脱字には気をつけよう
誤字脱字のないように気をつけて手紙を書きましょう。特に、決まった形式の多い縦書きの手紙では注意が必要です。書き終えたら最後にきちんと見直しましょう。万が一間違いがあった場合でも、修正テープの使用はおすすめできません。少し面倒ですが、初めから書き直した方が良いでしょう。
手紙の基本構成にしたがって書く
縦書き横書きに関わらず、手紙には「前文」「主文」「末文」「後付け」という基本構成があります。難しく感じるかもしれませんが、手紙を書くのに慣れてない人も基本構成を意識して書くことで、スムーズに文章を作れますよ。
縦書きの手紙の基本構成
縦書き横書きに共通する手紙の基本構成は「前文」「主文」「末文」「後付け」の4つ。それぞれの書き方と文例をチェックしていきましょう。
【前文】縦書きの手紙の基本構成
前文は手紙の最初の部分です。「頭語」と「時候の挨拶」、その後に「近況についての言葉」や「日頃のお礼などの言葉」とスムーズに繋げていくように文章を作りましょう。
①頭語
頭語は手紙の最初に書く挨拶で、一般的に使われるのが「拝啓」。手紙の相手が目上の方の場合は、「謹啓(きんけい)」という頭語が使われます。空白を作らずに、便箋の一番上の部分から書き始めてください。頭語は末文の「結語」とセットになっていますよ。
②時候の挨拶
時候の挨拶は、季節を感じさせる言葉を用いた挨拶文で、頭語の後に一文字分の空白を設けるか、一行改行してから書き出します。季節感に合った時候の挨拶を選びましょう。堅苦しい印象を与えがちな縦書きの手紙に、柔らかい雰囲気を添えてくれますよ。
ただし、手紙の内容が「お詫び」や「お見舞い」の場合は、本題を伝えることや相手を気遣う気持ちの方が大切なので、時候の挨拶は省くのが一般的です。
③近況についての言葉、その他
相手の近況を尋ねたり日頃のお礼を伝えたりする言葉を、時候の挨拶に繋げるようにして伝えるのが一般的です。
- 拝啓 厳しい暑さが続いておりますが、〇〇様はいかがお過ごしでしょうか。
【縦書きの手紙】前文の文例
【主文】縦書きの手紙の基本構成
主文とは、手紙の本題を書く部分です。改行してから文頭に「さて」「ところで」「このたびは」などの起語を用いて、前文からスムーズに繋げるように心がけましょう。大切な内容がきちんと伝わるように、用件は1つにするのが基本です。
また、手紙の相手の名前が行下に、自分の名前や「私」などが行頭にならないように気をつけましょう。
- このたびは、私の転職に際し贈り物をいただきありがとうございます。〇〇様の温かなお心遣いに感激しております。不安もありますが、少しでも成長できるよう日々を大切に頑張ります。
【縦書きの手紙】主文の文例
【末文】縦書きの手紙の基本構成
末文は、主文の後に手紙を締めくくる部分で、「結びの挨拶」と「結語」から成っています。
①結びの挨拶
主文で手紙の用件を伝えた後に、結びの挨拶で締めくくりましょう。結びの挨拶には、相手の発展や繁栄を願う言葉、健康や活躍を祈る言葉、今後に繋げる挨拶などを書きます。特に形式的な決まりはありませんが、相手のことを思いやる気持ちを入れるのが大切なポイントですよ。
②結語
結語は、前文の頭語とセットで使われます。「拝啓」は「敬具」、「謹啓」は「謹言(きんげん)」や「謹白(きんぱく)」などです。
- まだまだ暑い日が続くと思いますが、体調など崩されぬようご自愛くださいませ。また会える日を心から楽しみにしております。 敬具
【縦書きの手紙】末文の文例
【後付け】縦書きの手紙の基本構成
基本構成の最後は、後付けです。「日付」「差出人の氏名」「宛名」を書き込みます。宛名はフルネームで本文よりも少し大きい文字で書き、敬称も忘れずに書きましょう。
縦書きの手紙の注意点は?
手紙が1枚で収まらない場合は、2枚目が後付けのみにならないように注意しましょう。その場合は、主文や結びの挨拶の部分にボリュームを出して2枚以上にするか、後付けを含めて1枚に収まるように書き直してくださいね。
また、お悔やみの手紙の場合は2枚以上だと「不幸が重なる」ことを連想させてしまうため、1枚に収めて書くようにしてください。相手に不愉快な思いをさせてしまうこともあるので、注意しましょう。
縦書きの手紙におすすめのアイテム
ここからは、縦書きの手紙におすすめの文具をご紹介します!
シンプルでシーンを選ばない「MD便箋」
まずご紹介するのは「ミドリ」の「MD便箋」です。こちらは、滲みや裏抜けがしにくく、書き心地の良さを追求したミドリオリジナルのMD用紙を使用した便箋。
目に優しいクリーム色の紙は、黒やブルーブラックのインクがぴったりですよ。お気に入りの万年筆で、ゆったりとした手紙を書く時間を過ごせそうです。
罫線は広めの10mm幅。主張しすぎない優しい色合いのグレーの罫線と、多めの余白がなんだか心地良いですよね。両脇の罫線の欠けた部分を目安に便箋を折ることで、綺麗に三つ折りできるという嬉しい工夫も施されています。
シンプルなデザインは、お礼状や形式ばった手紙にもぴったり。個人でもビジネスでも、送る相手を選びません。ミドリでは、こちらの便箋に合わせた封筒も販売されているので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。
MD便箋 縦罫A
ミドリ
¥550(税込・参考価格)
上質な和紙に想いを乗せて
続いてご紹介するのは、品質の高い和紙で作られたレターセット。こちらに使用されている「肌吉紙」は、甲斐の国・山梨で生まれた奉書紙です。奉書紙とは和紙の種類の1つで、昔は公文書に使われていたんだとか。今でも改まった場面で用いられていますよ。
肌吉紙の名前の由来は「美人の素肌のようにうつくしい」といわれる紙質。ペンや毛筆に適した紙質なので、目上の方やフォーマルなシーンのお手紙におすすめです。
罫線は、自然の木々をイメージさせる薄緑色の優しい色合い。柄が描かれていないシンプルなものなので、季節を選ばずにお手紙を書けますよ。
大きさの違う2種類の便箋と一筆箋、和封筒と洋封筒がセットになっています。これだけの種類があれば、様々な書式に対応できますね。伝統的な紙の味わいを、ぜひ試してみてください。
和紙 一筆箋と便箋2種類と封筒2種類セット 肌吉紙 レターセット
¥1,320(税込・参考価格)
縦書き手紙の基本の書き方を知って、想いを伝えよう
縦書き手紙の基本の書き方や文例をご紹介しました。お礼状やビジネスシーンなど、日常の中で手紙を書くタイミングは意外と多いですよね。手紙の基本構成を知っていれば、文章を書くのが得意でない人もスムーズに書けますよ。
以下の記事でも、時候の挨拶や結びの挨拶など、手紙を書く際のヒントとなる様々なことをご紹介しています。ぜひ参考にして、届けたい思いを手紙に乗せて送ってみてくださいね。