文字をなぞりながら文学を味わおう。書く時間がもっと豊かになる「なぞり書き本」
「ガラスペンの文字を上達させたい」「ただ書くだけじゃなくて、充実した時間を過ごしたい」。「なぞり書き本」は、そんな願いを叶えてくれるアイテムです。多種多様な物語と書体が一冊にまとめられていて、ガラスペンをもっと楽しく使いこなせますよ。今回は、なぞり書き本の魅力をたっぷりご紹介します。
文字と文学の素敵な出会い。「なぞり書き本」の魅力とは?
ガラスペンに色とりどりのインクを浸し、ゆったりと文字を書く時間は心が癒やされますよね。手紙を書いたり朝活書写をするなど、ガラスペンのある暮らしを楽しんでいる方も多いのではないでしょうか。そんなガラスペン愛好家の方におすすめなのが「なぞり書き本」です。
文字が印刷されているなぞり書き本は、上からなぞるだけで簡単にきれいな文字が書けるので、ガラスペン初心者にもぴったり。また、書くことを存分に楽しめるよう工夫がされているため、ガラスペンを使う喜びが広がりますよ。ここからは、なぞり書き本の魅力を3つご紹介します。
いろいろな書体をなぞって美文字を目指せる
なぞり書き本は、バリエーション豊かな書体が印刷されているのが特徴です。カチッと整った書体のほかに、丸みを帯びた書体やカクカクとした個性的な書体もあります。さまざまな文字を書き分けながら、ガラスペンの使い方を覚えられますよ。
また、お手本の上からなぞることで、自然ときれいな文字の書き方が身につくというメリットも。勉強している感覚ではなく、楽しみながら美文字を目指せたらうれしいですよね。なぞり書き本で身につけた技術を、日常生活で活用できますよ。
上質な文学の世界に浸れる
なぞり書き本には、誰もが知っている有名な文学やオリジナルの物語がたくさん収録されています。文字をなぞりつつ文学をじっくり味わえるのが魅力的。想像力をかき立てられる文章とかわいいイラストを見ていると、物語の中にどんどん入り込めるはずです。
インクの色選びも楽しめる
ガラスペンの醍醐味といえば、いろいろな色のインクを使うことですよね。なぞり書き本はページ数が多いので、ページごとにインクの色を変えて書くのもおすすめ。ページのデザインを見て「どの色が合うかな?」と考えると、書く前からワクワクしてきそう。
ガラスペンの基本的な使い方を知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。書き方のポイントやお手入れの仕方、美しいインクたちが紹介されています。
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文章もデザインも美しい。おすすめのなぞり書き本
ここからは、書いても読んでも、眺めても楽しいなぞり書き本を3冊ご紹介します。お好きな文学や心惹かれるイラストのなぞり書き本を、ぜひ手に取ってみて。
架空商店街にようこそ。「ツキアカリ商店街」
まずご紹介するのは、ストーリー性のあるユニークな文具を生み出す「九ポ堂」のなぞり書き本。
夜にだけ開く「ツキアカリ商店街」をはじめ、ちょっぴり不思議な商店街のお話が詰まっています。レトロな雰囲気のストーリーをたどっていけば、架空商店街に訪れた気分を味わえそう。
57種類の書体が印刷されているので、ページごとに新鮮な気分でなぞり書きを楽しめますよ。投稿者の方はフォント書写のお手本として、なぞり書き本を活用しているそう。お気に入りの書体を練習して、手紙やメッセージカードを書く際の参考にすることもできますね。
ガラスペンだけでなく、万年筆やつけペンでなぞるのもおすすめです。この方は万年筆で「甘味処三日月亭」のページをなぞっています。「土星アイス」や「満月しるこ」など、どんな味なのか気になるメニューが勢揃い。なぞっているとお腹が空いてきそうです。
ページの左下には、使った筆記具やインクを記録できるスペースもあります。1ページずつ記録すれば、ペンやインクに対する愛着がもっと深まるはず。また、このなぞり書き本は7種類の用紙を書き比べられるのも魅力です。それぞれ違う書き心地を楽しんでみましょう。
ガラスペンでなぞる ツキアカリ商店街
九ポ堂
¥1,760(税込・参考価格)
有名な日本文学の良さを再発見。「宮沢賢治幻燈館」
こちらは、多くの人に愛される宮沢賢治の物語を堪能できるなぞり書き本。
皆さんもこれまでに一度は宮沢賢治の作品に触れたことがあるのでは?子どもの頃にワクワクドキドキしながら読んだ物語を、ガラスペンと共に再び味わってみて。
「注文の多い料理店」や「風の又三郎」など、宮沢賢治の代表的な作品がイラストと共に収録されています。言葉の響きが面白いお話は、ぜひ声に出しながらなぞってみて。また、「シンジカトウ」さんの愛らしいイラストも魅力の一つ。物語の世界にぐっと引き込まれますよ。
本の使い方も詳しく掲載されているので、安心して楽しむことができますよ。また、この本にはそれぞれの物語と調和した38種類の書体があります。宮沢賢治の世界に浸りつつ、いろいろな書き方を身につけましょう。
ガラスペンでなぞる文学 宮沢賢治幻燈館
シンジ カトウ
¥1,760(税込・参考価格)
国内外の文学を巡る「文学の小道」
最後にご紹介するのは、日本の文豪と海外の作家の作品をなぞることができる一冊です。すでに知っているお話もあれば、初めて出会うお話もあるかもしれません。画像は島崎藤村が書いた「初恋」の一節。詩の中でキーワードとなる林檎のイラストが、ページを華やかに彩っています。
イソップ寓話のページでは、英文のなぞり書きに挑戦してみましょう。ブロック体のほか、画像のような筆記体もなぞれますよ。流れるような筆記体は難易度が高いですが、お手本の上からなぞって書き方を練習できますね。内容が気になったら、後で日本語訳を読むのも◎。
この本に収録されている書体は40種類、用紙は7種類と充実のラインナップです。書体によってペンの種類を変えてみるのもおすすめ。例えば、日本語をなぞるときは細字、英文をなぞるときは太字を選ぶと書きやすいですよ。文字と相性の良いペンを探してみてください。
ガラスペンでなぞる 文学の小道
シンジ カトウ
¥1,760(税込・参考価格)
なぞり書き本で心満たされる時間を過ごそう
ガラスペンと文学をとことん楽しめるなぞり書き本をご紹介しました。物語を読みながら丁寧に文字をなぞれば、日常を忘れてリラックスできること間違いなし。ガラスペンにインクを纏わせたら、なぞり書き本を彩ってみてくださいね。
ガラスペンの使い方や楽しみ方が紹介された、こちらの記事も要チェック。「こんな楽しみ方があったんだ!」とガラスペンの新たな可能性に気付けますよ。