【便箋枚数のマナー】どうして白紙を重ねて2枚にするの?意味と封筒への入れ方を解説
手紙の便箋枚数にマナーがあることをご存じですか?実は便箋が1枚に収まる場合、白紙を重ねて2枚にするんです。このようなマナーの意味について、折り方や封筒への入れ方と併せて解説します。おすすめの便箋やレターセットも紹介するので、ぜひ手紙を書いてみてください。
便箋の枚数にはマナーがある
メールやSNSが普及し、いつどこにいても、誰とでもやり取りできる時代。気軽なコミュニケーションも楽しいけれど、ときには相手の顔を思い浮かべながら、じっくり手紙を書いてみるのも素敵な時間ですよね。
一方で、手紙の書き方にはさまざまなマナーがあります。例えば、便箋の枚数。手紙の便箋が1枚の場合、白紙を重ねて2枚にする必要があることをご存じですか?便箋を2枚にすることの意味や、封筒への入れ方について解説します。
便箋1枚だけなら、白紙を重ねて2枚にする
一般的な手紙では、内容が便箋1枚に収まる場合、白紙の便箋を重ねて2枚にするのがマナーです。
もし便箋の枚数が複数枚になるなら、白紙を重ねる必要はありません。ただし、1枚目の最後を「敬具」のような結語で締めくくり、2枚目に日付や宛名、署名といった後付けだけを書くことは避けてください。このような場合は後付けまできっちり1枚に収めるか、2枚目にも本文を続けるか、どちらかにしましょう。
ここで注意したいのが、弔事の手紙で使う便箋の枚数です。弔事の手紙では「不幸が重ならないように」と願って、便箋1枚に収まるよう心がけます。通常の手紙とはマナーが異なるということを覚えておきましょう。
手紙の便箋を2枚にする意味
なぜ、手紙の便箋に白紙を重ねて2枚にする必要があるのでしょうか?その意味と由来には、さまざまな説があります
- 三行半(離縁状)や果たし状のように、縁起が悪いといわれる手紙が1枚切りの書状だったことから、1枚だけの手紙は「縁を切る」ことを連想させて失礼だと考えられた
- 弔事の手紙では一重の封筒、通常の手紙では二重の封筒を使うというマナーがある。これと便箋のマナーが混同され、弔事の手紙は1枚に収め、通常の手紙は白紙の便箋を重ねて2枚にする風習が広まった
- 便箋1枚だけだと透けやすく、裏側から他人に読まれてしまうのを防ぐために、白紙の便箋を重ねた
- 昔は紙が高価だったため、2枚目に返信用の便箋をつけることで相手を気遣った
手紙の便箋を2枚にする意味と由来
どの由来にも共通しているのは、手紙を受け取る相手に配慮して便箋を2枚にしているということ。やさしい気遣いのマナーは、ぜひ受け継いでいきたいですね。
便箋は色やデザインだけでなく、サイズもバリエーション豊富です。お祝いの手紙やお礼状など、用途に合わせて便箋を選びたいなら、こちらの記事をチェックしてみてくださいね。
関連記事
便箋の封筒への正しい入れ方
2枚目となる白紙の便箋は1枚目の下に重ね、書いた内容が内側になるように折ります。そして便箋を封筒に入れるときには、入れ方にも気を配りましょう。
和封筒に三つ折りする入れ方
便箋を和封筒に入れる場合、基本的に二つ折りでは入らないので、三つ折りにするのがマナーです。
- 便箋の下側3分の1を上に向かって折る
- 便箋の上側3分の1を下に向けて折り、すでに折ってある下部分に重ねる
便箋を三つ折りにする方法
便箋を三つ折りにしたら、封筒の裏側から見て、手紙の書き出しが右上にくるように入れましょう。こうすることで、封筒から手紙を取り出して広げたときに、どこから読めばいいのかわかりやすくなります。
洋封筒に三つ折りする入れ方
洋封筒に三つ折りの便箋を入れる場合、便箋の折り方は先ほどと同じです。ただ、洋封筒に入れる際には、手紙の書き出しの位置に気を付けて。封筒の表面から見て、手紙の書き出しは右下になるようにして入れてくださいね。
洋封筒に二つ折りする入れ方
洋封筒なら、便箋を二つ折りにして入れることもできますよ。折り方はシンプルに、真ん中で折り目を付け、書いた内容が見えないように内向きに折りましょう。
封筒には、便箋の山折りになっている方を下にして入れます。折り目を下側にしておけば、封筒を開けるときに「はさみで便箋に切れ目を入れてしまった!」なんて悲しいことも起こりません。
お気に入りの便箋や一筆箋には、とびっきりの封筒を合わせたい!そんなワクワクをぐっと膨らませてくれる、手作り封筒にチャレンジしてみませんか?
関連記事
手紙をしたためたくなるレターセットや便箋
便箋の使い方のマナーがわかったら、家族や友人、大切な方に手紙を書いてみませんか。ここでは、おすすめのレターセットや便箋を2つご紹介します。
便箋の色に書き手の思いを滲ませるレターセット
ひとつ目にご紹介するのは、「ミドリ」の「レターセット 色を贈る」です。
こちらのレターセットには、ほんのり色味の異なる3色の便箋が入っています。便箋には、万年筆でも書きやすい風合いの紙を使用。また、ペンとインクのさりげないワンポイントがあしらわれ、カジュアルな手紙はもちろん、少しかしこまった手紙にもぴったりです。
便箋の色は、白から徐々にクリーム色を帯びてやわらかな印象に変化。それぞれ、「キリッと澄み切った空気にきらめく朝の雪原」「見上げた穏やかな空にぽっかり浮かぶ雲」「柔らかくて自然な肌触りのコットンシャツ」と名付けられています。
どの色を選ぶのかは、あなた次第。自分の気分や相手に伝えたい思いを、心にピンときた色に託してくださいね。白紙の便箋を重ねるなら、2枚目は違う色にして、相手に色をおすそ分けするのも◎。
レターセット 色を贈る 白
ミドリ
¥484(税込・参考価格)
心地良いリズムに文字を乗せる便箋
ふたつ目は、イラストレーター・画家である西淑さんの絵にぐっと惹きつけられる便箋です。
4種類のイラストはどれもシンプルで、仲の良い友人から年上の方まで、どんな相手にも「素敵だね」と褒められそう。便箋に使われている美濃和紙の優しい手触りも感じてもらいたくなりますね。
便箋にはたっぷりと余白があり、どれだけ文字を綴っても大丈夫。もし1枚に収まったときには、白紙を重ねて2枚にしましょう。また、こちらの便箋には罫線入りの下敷きが付いているので、きれいに字を書けるところも嬉しい心遣いです。
cozyca products 西淑 便箋 rhythm
¥550(税込・参考価格)
便箋を2枚にする意味を知って、思いやりの手紙を送ろう
手紙には、便箋に白紙を重ねて2枚にするというマナーがあります。その由来には諸説あるものの、手紙を受け取る相手に対する思いやりだと考えれば、自分でも実践したくなりますね。封筒への入れ方にも注意して、白紙の2枚目にも心を込めて手紙を送りましょう。