一筆箋で使える例文まとめ。書き方のマナーを押さえて好印象を叶えよう
短冊型の小さな便箋である一筆箋は、手軽に使えて、伝えたいことがまっすぐ伝えられる素敵なアイテム。しかし書くスペースが小さいからこそ、何を書こうか迷ってしまう方もいるかもしれません。今回は、そんな一筆箋の書き方やマナー、シーン別の例文をご紹介します。
ちょっとしたメッセージを添えて。一筆箋の魅力とは?
便箋だとボリュームが大きすぎるけれど、大切な人にちょっとしたメッセージを送りたい…。そんな気持ちに寄り添ってくれるアイテムが一筆箋です。短冊のように小さな形状で、文字を書くスペースが控えめなので、簡単な一言やお礼を添えたいときに活躍します。
ビジネスで使う書類や、大切な人へ贈るギフトなどに手書きの一筆箋を添える…そんな「ひと手間」を加えれば、あなたの真心や感謝の気持ちがもっと相手に伝わるはずですよ。
初心者必見!一筆箋の基本的な書き方のマナー
手紙やメールを送る際にマナーがあるように、一筆箋の書き方にも基本的なマナーがあります。
しかし、「マナー」といっても難しいことはありません。ちょっと意識するだけで実践できることばかりですので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。
頭語・結語は不要
一筆箋は略式の手紙とされているので、一般的に頭語(拝啓・前略など)や結語(敬具・草々)は必要ありません。書き出し方はビジネス、プライベートを問わず、「〇〇様」という宛名とともに、「いつもお世話になっております」等の簡単な挨拶を書いてから本題へ移りましょう。本題の文章を書いたら、結びの言葉と自分の名前を添えるのがマナーです。
また、一筆箋に時候の挨拶は必要なの?と思う方もいるかもしれません。一筆箋は書くスペース自体が少ないため、時候の挨拶を長々と書いていると、本題が相手に伝わりにくくなってしまう場合があります。そのため、基本的に一筆箋では時候の挨拶は不要とされています。
しかし、いきなり本題に入ると唐突な印象を与えてしまうので、会社の人やお客様が相手の場合は「お世話になっております」「いつもありがとうございます」など、プライベートであれば、一筆箋を送るシーンに合わせて「お元気ですか?」「先日はありがとう」などの短文の挨拶を始めに書くようにしてください。
文章はできるだけ簡潔に
挨拶や本題の文章は、できるだけシンプルに書くことを心がけましょう。一筆箋は伝えたいことを簡潔に伝えられるのがメリットである反面、長い文章を書くのには適していません。そのため、相手に一筆箋の内容を正確に伝えられるように、短い文章でまとめることが大切です。
一筆箋のデザインによって多少違いはありますが、一般的には書き出しの挨拶が1行程度、本文と結びの言葉が2~3行程度が目安となります。一筆箋を何枚も使って書く必要があるほどボリュームのある内容なら、通常の便箋やメールの活用をおすすめします。
余白と改行を使って読みやすくしよう
一筆箋に限らず、手紙の書き方において「余白」はとても重要なポイント。同じ文章量であっても、文字がぎっしり詰まっているよりも、文章を改行したり、適度に余白があるものの方が読みやすくなります。
また、一筆箋を使うときは、基本的に1枚で収まるような文章量に収めるのがベター。ただ、一筆箋の柄に文字が重なったり、余白が少なくて文章が読みづらくなってしまう際は、2枚目に移ってもOKです。
もっと好印象にしたい!一筆箋を使うときのポイント
会社の上司や大切なお客様に送る場合、より丁寧な印象を与えたいですよね。
ここからは、一筆箋がさらに好印象になるちょっとしたコツや、書き方を解説します。
シーンに合わせてレイアウトを変えるとさらにGOOD!
「一筆箋」と一言でいっても、縦書きや横書き、柄入りや無地など様々なレイアウト、デザインが存在しています。どんな一筆箋を使うかは基本的に自由ですが、シーンや相手との関係性に合わせて使い分けるとより好印象です。
縦書きは日本で古くから使われているレイアウトであることから、横書きに比べてフォーマルな印象を持たれやすいとされています。そのため、上司への連絡やお客様、取引先へのお礼として一筆箋を送る場合には、縦書きのシンプルなデザインのものを使うと良いでしょう。
また、親しい人へ送る場合には相手の好みやイメージに合わせたデザインを選ぶとGOOD!相手を思うあなたの気持ちがより伝わるでしょう。
添え状として使う時は封筒を使わなくても良い
一筆箋の場合、プレゼントやお礼の品などの添え状として送るときは封筒を使わなくても問題ありません。
また、ビジネスシーンで使う書類に添える場合も、資料と一緒にクリアファイルに挟んだり、書類にクリップで留めて渡すのが一般的。もし添え状としてではなく、一筆箋だけを送る場合には通常の便箋と同じように封筒に入れてもOKです。
【ビジネス編】一筆箋で使える例文一覧
一筆箋は、ビジネスシーンにおいて同僚や上司との連絡手段、取引先へのご挨拶などに使われることが多くあります。手紙やメールに比べると書き方自体は簡単ですが、丁寧な文章と敬語を心がけることが大切ですよ。
ここからは、そんなビジネスシーンで使える一筆箋の例文をご紹介します。
仕事の連絡で使える一筆箋の例文
社内での仕事の連絡に一筆箋を使う場合には、以下の例文のように連絡内容をわかりやすく、シンプルに書くのが基本。「何を送ってきたのか」「相手に何をしてほしいか」はもちろん、「いつまでにその資料に目を通したらよいのか」といった情報を忘れずに記載しましょう。
また、相手も仕事で忙しい中一筆箋に目を通してくれているはず。そのため、本題を簡潔に述べた後に「お忙しいところ大変恐縮ですが」のようなクッション言葉を添えるようにしましょう。
- お疲れ様です。先日ご依頼いただきました資料をお送りいたしました。ご不明な点などございましたらご連絡いただけますと幸いです。
- お疲れ様です。B社へのプレゼン用の企画書を作成しました。お忙しいところ大変恐縮ではございますが、〇月〇日の17時までにご確認いただけますでしょうか。よろしくお願いいたします。
仕事の連絡で使える一筆箋の例文
取引先への連絡で使える一筆箋の例文
大切な仕事の取引先への連絡に一筆箋を使う場合、日ごろから取引をいただいていることへの感謝を込めた文章を心がけましょう。以下の例文のように、手紙の書き出しに「いつもお世話になっております」と挨拶を添えるのが基本。
ただお願いするだけでなく、相手の意見や気持ちを汲み取る姿勢を文章で見せると、より好印象な手紙になりますよ。例文としては「ぜひご意見をいただけますと幸いです」や「不明な点などがありましたら、お気軽にお申し付けください」といったものがあります。
- 日頃より大変お世話になっております。先日ご依頼いただきましたカタログをお送り致します。ご不明な点などございましたら、いつでもご連絡ください。
- この度はお世話になり、ありがとうございます。請求書をお送りしますので、ご査収のほどよろしくお願いいたします。何かご不明な点、お気づきの点などございましたら、お気軽にお申し付けください。
取引先への連絡で使える一筆箋の例文
お礼に使える一筆箋の例文
お世話になっている上司や取引先へのお礼状として一筆箋を使う場合には、以下の例文のように「感謝の言葉」をメインに文章構成を考えましょう。どんなときにお世話になったのかを簡潔に述べるとともに、「今後ともよろしくお願いいたします」と結びの挨拶で締めるのが基本です。
また、お礼状と一緒にギフトやお土産を送る場合には、どんなものを送ったのかを書くことを忘れずに!あなたのちょっとした心遣いが、相手との仲を深めてくれるはずですよ。
- 先日はありがとうございました。ささやかなものではありますが、日ごろのお礼に〇〇をお持ちいたしました。お昼休みにでも、皆様で召し上がってください。今後ともよろしくお願いいたします。
- この度はお心のこもった季節の贈り物をありがとうございます。早速、社のみんなで美味しくいただきました。このようなありがたいお心遣いをいただき、あらためてお礼を申し上げます。今後ともよろしくお願いいたします。
お礼に使える一筆箋の例文
【プライベート編】一筆箋で使える例文一覧
気軽なやり取りに使える一筆箋は、プライベートにおけるさまざまなイベントでも重宝するはず。
ここからは、プライベートにおける一筆箋の例文をシーン別にご紹介します。
カジュアルなギフトに添える一筆箋の例文
旅行のお土産やギフトと一緒に一筆箋を送る場合には、相手の健康を伺う挨拶とともに、何を送ったのかを明記しましょう。また、お中元、お歳暮などの季節のギフトに添える際は、以下の例文のように簡単な季節の挨拶を添えるのもGOOD。スペースがあれば、送ったものの魅力をほんの少し書くのも良いでしょう。
- 実りの秋がやってきましたね。岡山の友人からぶどうが届きました。おすそ分けですが、どうぞ召し上がってください。甘くておいしいですよ!
- 寒い日が続きますがお元気ですか?先日実家に帰省した際に、地元で有名な和菓子屋に立ち寄りました。よかったらみんなで食べてください。
カジュアルなギフトに添える一筆箋の例文
お礼として添える一筆箋の例文
お中元やお歳暮、ちょっとしたギフトのお礼として一筆箋を書くなら、贈り物が無事届いたことを感謝の言葉でまとめましょう。加えて以下の例文のように、送ってもらったものの感想を添えるとさらに好印象になりますよ。
また、子どもを通してお世話になっている学校の先生や他の保護者へのお礼の際には、丁寧な言葉遣いを心がけることが大切。ビジネスシーンほど硬い文章でなくてもOKですが、こちらの例文のように柔らかい敬語表現で書いてみましょう。
- 先日は手編みのマフラーをありがとう!早速使わせてもらっています。〇〇さんのセンスが光る、素敵なプレゼントだなと思いました。寒い日が続きますが風邪をひかないようにしてくださいね!
- 娘がいつもお世話になっております。〇〇ちゃんと一緒に遊べて娘もとても楽しかったようです。今度はぜひ我が家にも遊びに来てくださいね。これからもよろしくお願いします。
お礼として添える一筆箋の例文
冠婚葬祭で使える一筆箋の例文
結婚の内祝いやお悔やみのメッセージなどを送る場合には、シーンに合わせた言葉遣いかどうかをチェックしましょう。「重ね言葉」や「忌み言葉」などのように、特定のシーンでの使用はNGとなる表現もあるため注意してください。以下の例文を参考に、文章を考えてみましょう。
- この度は私たちの結婚に際し、過分なお心遣いをいただき本当にありがとうございます。ささやかながら内祝いの品をお贈りさせていただきますので、ご笑納いただけましたら幸いです。夫婦一緒にこれから頑張ってまいりますのでよろしくお願いいたします。
- 〇〇様の突然の訃報に接し、言葉を失っております。本来ならばすぐにでもお伺いしたいのですが、遠方のため駆けつけることができず残念でなりません。〇〇様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
冠婚葬祭で使える一筆箋の例文
一筆箋にあなたらしい一文を添えてみませんか?
小さくてもスマートに活躍する一筆箋は、まさに送った相手とあなたの心をつなぐ縁の下の力持ち。今回ご紹介した一筆箋の書き方やマナー、シーンに合わせた例文を参考にして、一筆箋にあなたらしい文章を書いて送ってみてはいかがでしょうか?
こちらの記事では、大人の雰囲気が漂うおしゃれな一筆箋を紹介しています。送る相手の顔を浮かべながら、お気に入りのデザインを探してみて。