感謝を伝える”お礼の手紙”の書き方。書き出しや時候の挨拶を例文と併せてチェック
日常生活の中で、目上の方や親戚、上司などにお礼の手紙を書くシーンって、意外と多くありますよね。でも、いざお礼状を書くとなると、正しい書き方がわからず悩む方もいるかもしれません。そこでこの記事では、お礼の手紙の書き方について、書き出しや時候の挨拶の例文と併せて解説していきます。
”お礼の手紙”の書き方を学ぼう
就職や結婚などでお祝いの品を頂いたり、お中元やお歳暮を贈ってもらったり。相手に心からの「ありがとう」を伝えたいなら、お礼の手紙をしたためてみませんか?感謝の気持ちを文字におこすことで、互いにとってかけがえのない宝物となります。早速、お礼の手紙の書き方を書き出しや挨拶文と併せてチェックしていきましょう。
基本的な書き方について
お礼状の基本的な書き方は、通常の手紙と変わりません。お世話になった方や目上の方にお礼の手紙を書く場合は、失礼のないようにしっかりとマナーを把握しておきたいですよね。
- 前文:書き出しにあたる部分。頭語から始まり、時候の挨拶、相手の安否や近況を尋ねる文章を盛り込みます。
- 主文:手紙の本題となる部分
- 末文:結びの挨拶にあたる部分。相手の健康や今後の交流を願う文章でまとめ、結語に繋げます。
- 後付け:日付、署名、宛名
手紙の基本構成
前文冒頭には頭語を用い、末文はペアとなる結語で締めくくります。代表的なものは、「拝啓」に対して「敬具」といった組み合わせ。手紙の基本的な書き方やマナーを理解した上で、感謝の気持ちが伝わる内容を自分の言葉で綴りましょう。
書き出しや時候の挨拶について
お礼の手紙をどのように書き出そうか、悩んでしまう方も多いかもしれません。そこで、四季折々の「時候の挨拶」を用いて、相手と季節感を共有してみましょう。この時候の挨拶には、短い漢語調と柔らかな口語調の表現があります。お礼状を送る相手や目的に応じて、書き方を使い分けるようにしてくださいね。本題に入る前に相手の心に寄り添う言葉があれば、より一層深く「ありがとう」も伝わるはず。
- 新緑の候
- 日差しが春の訪れを告げる頃となりました
- いよいよ夏本番を迎え、より一層ご隆盛のこととお喜び申し上げます
- 師走に入り、何かと忙しい頃となりました
「時候の挨拶」の例文
例文を参考にしつつ、自分なりの挨拶を考えることも手紙を書く醍醐味のひとつです。時候の挨拶を述べた後には、相手の安否を尋ねる文章を続けましょう。気持ちの込められたお礼状の書き出しは、もらった相手にとって印象に残る1通になりますよ。
”お礼の手紙”の書き方、例文をチェック!
お世話になった方や上司、知人に宛てるお礼の手紙は、目的に合わせて書き方にきめ細やかな心配りを含ませましょう。ここからは、シーン別にお礼の手紙の見本となる書き方を取り上げます。
お世話になった方へのお礼の手紙の書き方
就職活動やビジネスシーンなどでお世話になった方に対し、改めてお礼状を送る機会もありますよね。その際は、相手に助けてもらったことや、自分にとってプラスの経験が得られたことに対する感謝の気持ちを丁寧に綴りましょう。
書き出しでは、時候の挨拶から、お世話になった出来事への感謝を述べる内容に続きます。また、今の心境やその後の経過について言及することも書き方の大切なポイント。こちらの前向きな姿勢が相手に伝わり、「役に立ててよかった」と喜びを感じてもらえるはずですよ。さらに、変わらぬ交流や相手の健康を祈る言葉で手紙をまとめると良いでしょう。
- 「拝啓 陽春の候、〇〇様におかれましては益々ご健勝のこととお慶び申し上げます。先日はお忙しい中、私のためにお時間を割いて頂き、本当にありがとうございました」
書き出し例
お祝いへのお礼の手紙の書き方
結婚や出産、就職、入学などに際して、お祝いの贈り物を頂いた相手にはきちんと感謝を伝えたいところ。お礼の手紙を書くことによって、相手の心遣いが嬉しかったという気持ちを目に見える形で表してみませんか?
季節に応じた時候の挨拶を書き出したら、お祝いに対するお礼を述べます。贈り物が食べ物であれば美味しさや味わい、日用品であれば使用感といった具体的な感想に触れるようにしましょう。相手にとっても「贈り物を喜んでもらえた」という実感が湧きやすくなります。このようなお礼の手紙は、お返しと一緒に送ってもいいですね。
- 「拝啓 木々の葉も鮮やかに色づき、秋の深まりを感じる季節となりました。この度、私たちの結婚に際しましては、お祝いの品を賜りまして本当にありがとうございました」
書き出し例
贈り物に対するお礼の手紙の書き方
日本では、お中元やお歳暮のように季節ごとに贈り物をする習慣があります。そのお返しに贈り物をするのはもちろん、お礼の手紙を送ることも感謝を伝える方法のひとつ。特に食べ物の場合は、無事に届いた旨を相手に知らせるためにもなるべく早くお礼状を出すようにしましょう。
また、気に入ったところや感動した味わいなど、贈り物について詳しく褒めるフレーズも盛り込んでみて。思いやりに満ちた季節の挨拶は、離れていてもお互いの心を結んでくれそうです。
- お中元「連日厳しい暑さが続いておりますが、皆さまはお変わりなくお過ごしでしょうか。この度は、あたたかなお心遣いを頂きましてありがとうございました」
- お歳暮「師走の候、皆さまにおかれましては、益々ご清祥のことと心からお慶び申し上げます。先日は大変結構なお歳暮の品を頂き、お心遣いに深く感謝申し上げます」
書き出し例
親しい人へのお礼の手紙の書き方
親戚や友人、職場の同僚など、親しい人に向けたお礼の手紙では、堅苦しくならずに素直な感謝を伝えてみて。相手をよく知っているからこそ、自分の言葉で手紙を書く楽しみが味わえますよ。
また、時候の挨拶には柔らかい表現を使って、ほんのりと親近感を滲ませましょう。贈り物やお返しにお礼のメッセージを併せるなら、簡単に書きやすい一筆箋もおすすめです。
- 「すっかり春めいてきましたが、そちらはお変わりありませんか。先日は我が家の大好物であるお菓子をお送り頂き、本当にありがとうございました」
書き出し例
ビジネスでもプライベートでも、「ありがとう」を伝えたい場面はたくさんあるものです。こちらの記事もご覧いただき、お礼の手紙に素敵な一言メッセージを添えてみてはいかがでしょうか。
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