TOP
  1. Home
  2. >
  3. LIFE
  4. >
  5. 《冬編》季節に合わせた手...

《冬編》季節に合わせた手紙の書き出しって?ビジネス・カジュアルで使える例文

厳しい寒さのなかでも、もらった相手の心をホッと温めてくれる冬の手紙。もっと素敵であなたらしい手紙にするために、書き出しの文章にもこだわってみませんか?今回は、冬の手紙にぴったりな書き出しについて、季語や例文と一緒にご紹介します。

CHECK!
Suuuh編集部で「自由丁」へ。
1年後の自分に手紙を綴りました
この特集をよむ
CHECK!
《歌舞伎座新開場10周年》歌舞伎デビューしてみない?観劇のあとは、レトロ文具を手に入れて
この特集をよむ

書き出しの文章は冬の手紙の「顔」

過ごしやすい季節が終わり、厳しい寒さが顔を出し始める冬。年末年始をまたぐことから、末永い縁を願ってビジネス、プライベートともに様々なシーンで手紙を出す方も多いでしょう。

そんな冬の手紙だからこそ、手紙の「顔」ともいえる書き出しの文章にはこだわりたいところ。冬らしさを引き立てる季語や言葉を取り入れることで、より知的で印象的な手紙になりますよ。

また、手紙を送る相手の体調を気遣う言葉を加えたり、冬ならではの情景を取り入れたりするのも素敵ですね。心を込めたあなたの言葉で書き出しの文章を綴れば、手紙がもっと魅力的になるでしょう。

そこでここからは、あなたの冬の手紙の魅力がさらにアップする、書き出しの文章の例や書き方をご紹介します。

覚えておくと便利!冬の手紙に使われる季語一覧

秋の終わりや冬の厳しい寒さを表す、情緒的な冬の季語。そんな季語を使った手紙の書き出しの挨拶は、「つつしんで申し上げます」という意味の「拝啓」に始まり、「○○の候(こう)」という表現を加えるのが基本です。

また、「○○の候」と同じ意味に使われる表現の1つに「○○のみぎり」という書き方があります。こちらは主に女性が用いる表現として、古くから用いられてきました。そのため、男性が手紙を書く場合は基本的に「○○の候」を使いましょう。

西野由樹
西野由樹

同じ冬の手紙に使える季語でも、適切な時期が少しずつ異なります。

そのため、手紙を送る時期や相手の住む地域の気候に合わせて、書き出しの言葉を変えるのが季語を正しく使うポイントですよ。

    【11月】冬の手紙に使われる季語一覧
  • 季秋の候(きしゅうのこう):11月上旬に使う季語。「秋の末が来ましたね」という意味で用いられる。
  • 向寒の候(こうかんのこう):11月中旬に使う季語。「日増しに寒くなってきましたね」という意味で用いられる。
  • 初霜の候(はつしものこう):11月中旬~下旬に使う季語。「初霜がおりるほど寒くなりましたね」という意味で用いられる。
  • 冷雨の候(れいうのこう):11月全体で使える季語。「冷たい雨が降る季節ですね」という意味で用いられる。
    【12月】冬の手紙に使われる季語一覧
  • 師走の候(しわすのこう):12月上旬に使う季語。「今年も最後の月を迎えましたね」という意味で用いられる。
  • 孟冬の候(もうとうのこう):12月上旬に使う季語。「冬の初めの季節となりました」という意味で用いられる。
  • 初雪の候(はつゆきのこう):12月中旬に使う季語。「初雪が降る時期になりましたね」という意味で用いられる。
  • 歳末の候(さいまつのこう):12月下旬に使う季語。「今年ももう終わりですね」の意味で用いられる。
  • 寒冷の候(かんれいのこう):12月全体で使える季語。「寒くなってきましたね」という意味で用いられる。
    【1月】冬の手紙に使われる季語一覧
  • 新春の候(しんしゅんのこう):1月上旬に使う季語。「新年が来ましたね」という意味で用いられる。
  • 初春の候(はつはるのこう):1月上旬に使う季語。「新春の候」と同じ意味で用いられる。
  • 寒風の候(かんぷうのこう):1月中旬〜下旬に使われる季語。「冬の冷たい風が吹く頃ですね」という意味で用いられる。
  • 厳寒の候(げんかんのこう):1月下旬に使われる季語。「厳しい寒さを感じる季節になりましたね」という意味で用いられる。

【月別】冬の手紙にふさわしい書き出しの言葉

西野由樹
西野由樹

月ごとの季語を知ったら、今度は実際に冬の手紙に書き出しの言葉を書いてみましょう。ここからは、冬の手紙にふさわしい書き出しの言葉の例を、ビジネスとカジュアルの2つのシーンに分けてご紹介。ぜひ手紙を書くときの参考にしてみてくださいね。

11月

11月は、秋から冬にかけて気温が変化していく時期。そのため、書き出しの言葉はビジネス、カジュアルともに紅葉の盛りや肌寒さが目立ってきたことを表す内容が多い傾向にあります。

ビジネスシーン向けの手紙で使う時候の挨拶

ビジネスシーンで手紙を出す際には、個人・法人のどちらに宛てて書くかによって、書き出しの挨拶の表現を少しずつ変えるのがマナー。特に冷え込んでくる11月に個人に宛てて手紙を書く場合は、書き出しと結びの挨拶の両方で、相手の健康や体調を伺うような表現を取り入れてみましょう。

    ビジネスシーン向けの書き出しの挨拶の一例
  • 拝啓 向寒の候、お変わりなくご健勝のこととお喜び申し上げます
  • 拝啓 深秋の候、貴社ますますご繁栄のこととお喜び申し上げます
  • 拝啓 晩秋のみぎり、○○様におかれましてはいよいよご活躍の由、何よりと存じます
  • 拝啓 霜秋の候、朝晩冷え込む日も多くなってまいりましたが、お健やかにお過ごしでしょうか

カジュアルな手紙で使う時候の挨拶

カジュアルな冬の手紙の場合、秋から冬に変化していく様子を書き出しの文章に取り入れてみましょう。基本的な書き出しの言葉に加えて「だんだん白くなる息」や「防寒着が必須になってくる気温」などのように、寒くなっていく11月ならではの情景をプラスすると素敵ですよ。

    カジュアルな手紙で使う書き出しの挨拶の一例
  • 晩秋の冷気が肌に心地良く感じられるこの頃、お変わりなくお過ごしでしょうか
  • 吐く息も白くなり、冬の到来が間近に感じられるこの頃、お障りなくお過ごしでしょうか
  • 今年も残り2ヵ月ですね。元気でお過ごしでしょうか
  • ちょっとした外出でも手袋やマフラーが欠かせない季節になりましたが、元気にしていますか

12月

12月はまさに年末。手紙を書くあなたも送られた相手も、大晦日や年越しの準備で忙しい時期ですよね。だからこそ、12月に出す手紙の書き出しや締めの挨拶には、本格的な冬の寒さの到来を知らせるだけでなく、年末で忙しい相手をねぎらったり、寒い時期の健康をお祈りしたりする表現を取り入れるのが良いでしょう。

ビジネスシーン向けの手紙で使う時候の挨拶

ビジネスシーンにおいて、12月に手紙を書く場合には、「年末で忙しい中、自分の手紙を読んでもらう」ということを念頭に、クッション言葉(=「恐れ入ります」など)を書き出しの文章に加えるとよいでしょう。また、12月の中旬~下旬に手紙を送る場合は、大晦日を見据えた書き出しにするのもおすすめです。

    ビジネスシーン向けの手紙で使う書き出しの挨拶一例
  • 師走の候、貴社におかれましてはますますのご繁栄のことと存じます
  • 師走を迎え、ますますご多忙の時期に恐れ入ります。本年度にご挨拶をさせていただきたく一筆申し上げます。
  • 年の暮、ご多忙の中にも活気溢れる日々をお過ごしのことと存じます
  • 今年も余日少なくなりましたが、お健やかにお過ごしのことと存じます

カジュアルな手紙で使う時候の挨拶

カジュアルな手紙の場合は、年末の慌ただしい日々を書き出しに取り入れるのがポイント。より身近な人へ送る手紙であれば、11月と同様に今のあなたの近況や、冬の情景を書き出しの挨拶に取り入れてみましょう。さらに相手の近況を伺う一文をプラスすれば、より相手を想う魅力的な手紙になりますよ。

    カジュアルな手紙で使う書き出しの挨拶一例
  • 冷気がいよいよ強まってきましたが、お元気に過ごしていますか
  • 師走を迎え、何かとお忙しいことと存じます
  • 慌ただしい師走となりましたが、いかがお過ごしでしょうか
  • 朝の寒さが身にしみる季節となり、我が家でもストーブの出番となりました

1月

大晦日を終えて、新春を迎えた1月。手紙の書き出しも年賀状と同様に、初春を迎えられたことを祝う挨拶が多い傾向にあります。

また、新年の挨拶の定番であり、冬の手紙にも使われる「あけましておめでとうございます」というフレーズを使うのは、一般的に松の内(1月15日まで)とされています。そのため、1月の中旬~下旬に手紙を出す場合には、「松飾りが取れた」「いつもの生活が戻ってきた」などのように、お正月ムードの終わりを感じさせる一言を使いましょう。

ビジネスシーン向けの手紙で使う時候の挨拶

ビジネスシーンで送る手紙の書き出しは、新年の挨拶に加えて、手紙を送る相手のご健勝やご多幸、繁栄をお祈りする一文を添えられるとGOOD!

    ビジネスシーン向けの手紙で使う書き出しの挨拶一例
  • 新春の候、貴社におかれましてはますますのご繁栄のこととお慶び申し上げます
  • 歳が改まり、厳しい寒さのなかにもすがすがしさが感じられるこの頃ですが、いかがお過ごしでしょうか
  • 謹んで新年のお慶びを申し上げます
  • 松飾りもとれ、慌ただしい生活が戻ってまいりました

カジュアルな手紙で使う時候の挨拶

親しい人へ送るカジュアルな手紙の場合、松の内までであればビジネスシーンと同じく「あけましておめでとうございます」でOK。新年を無事に迎えられたことをお祝いしましょう。

また、書き出しの言葉に「どんなお正月をお過ごしでしたか」や「初詣はすまされましたか」などといった、相手へ問いかけるような内容をプラスするのもおすすめです。「自分とのコミュニケーションを大切にしてくれる人だな」という印象を与えられるでしょう。併せて締めの挨拶に、今後の相手の健康やご多幸をお祈りする言葉を添えるのも忘れずに!

    カジュアルな手紙で使う書き出しの挨拶一例
  • 皆様お元気で新年をお迎えのことと存じます
  • 新春とは名ばかりに厳しい寒さが続いていますが、お元気でしょうか
  • 松が明け、ようやくいつもの暮らしが戻って参りました。皆様、お変わりありませんか
  • 新年を迎え、決意も新たにご活躍のことと存じます

書き出しにこだわって、素敵な冬の手紙を送ってみませんか?

一年の終わりから新年にかけて出す冬の手紙。人と人との心を結ぶ大切な手紙だからこそ、書き出しにもこだわることで、もらった相手は思わず「あの人らしい手紙だな」と心がホッと温まることでしょう。ぜひ今回ご紹介した手紙の書き出しの例を参考に、素敵な冬の手紙を書いてみませんか。

西野由樹
西野由樹

SNSやメールでのやり取りが主流になったからこそ、美しい手紙を書ける女性には憧れてしまいますよね。以下の記事で手紙に使える女性らしい表現や例文を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

関連記事