「前略」を使って手紙を書こう。注意点と例文を押さえて書き方マナーをご紹介

「前略」は手紙の始めに使う頭語の一つです。前略という言葉は聞いたことがあっても、どんなときに使うのかは知らないという人もいるかもしれません。この記事では、手紙に前略を使うときのマナーや例文をご紹介します。前略の意味や使い方を改めて学んでみませんか？

手紙の頭語に使う「前略」の意味とは？

ビジネスで送る手紙や目上の方に宛てた手紙は、マナーを守った書き方を心がけたいですよね。手紙の冒頭で書く「頭語」も、状況や相手によって使い分ける必要があります。頭語の種類はいくつかありますが、今回ご紹介するのは「前略」の使い方です。

前略は"前文を省略する"という意味があり、時候の挨拶などを省いてすぐ本題に入りたいときに使う頭語です。手紙を前略で書き始めれば、急な用件で連絡したことが相手に伝わりますよ。

前略は誰に対しても使えるわけではなく、相手や場面を選んで使うことが大切です。手紙を書くときに失礼のないよう、この記事で正しい書き方を押さえておきましょう。前略を使った例文もご紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。

手紙に「前略」を使うときの正しい書き方

前略を使える相手・場面かどうか確認する

前略は基本的に親戚や友人、同僚など親しい関係の人に使います。正式な挨拶を省略する手紙なので、上司や取引先といった目上の方に使うのはマナー違反です。「拝啓」を使うと少し堅苦しいかな、と感じる相手に前略を使うといいですね。

ただし、お見舞いや緊急で連絡する場合は目上の方に前略を用いてもかまいません。前略だけだと無礼な印象になるので「前略失礼いたします」と丁寧な言葉遣いで書くよう心がけましょう。

親しい相手に宛てた手紙でも、お礼状を書くときは前略ではなく「拝啓」を使うのがマナーです。また、ビジネスメールで前略を使用することはありません。その代わりに「お世話になっております」などの文章を書いてから、本題に入るとよいですね。

挨拶の言葉は書かない

始めに述べたとおり、前略は時候の挨拶や相手の健康を伺う文章を省く意味があります。いつもの手紙のように「暑さが厳しくなってきましたね」「〇〇様におかれましては、ますますご健勝のことと存じます」といった挨拶を書かないよう注意しましょう。

手紙の結語には「草々」を用いる

前略で書き始めた手紙は「草々」で締めくくるのが基本。草々とは"簡略なさま"や"忙しい様子"を表わす言葉です。手紙の結語に草々を用いると「取り急ぎ書いたことをお詫びします」という意味になります。

書き手が女性の場合は、結語に「かしこ」を使うことも可能です。かしこには"これで失礼します"という意味があり、手紙の結びに書くことで相手に敬意を示すことができます。

かしこはどんな頭語にも合わせられるので、女性にとっては便利な結語といえるでしょう。ただ、ビジネスシーンで使うとフランクな印象を与えかねないため、避けたほうが無難です。

【状況別】「前略」を使った手紙の例文

友人へ送る手紙の例文

• 前略
• この間は、久しぶりに会ってゆっくり話せてうれしかったです。〇〇ちゃんが仕事も趣味も楽しんで、生き生きしている姿を見て私も力が湧いたよ。今度は△△ちゃんも誘って一緒にお茶したいね。毎日忙しいだろうから、くれぐれも体調には気を付けて。
• 草々

親戚へ送るお見舞いの手紙の例文

• 前略
• おばさんが転んで怪我をしたと聞いて心配しています。足の具合はいかがですか。本当はすぐにお見舞いに行きたかったのですが、仕事が忙しくてなかなか行けずごめんなさい。来週にお休みが取れたので、おばさんの好きなお菓子をお土産に持って行きますね。怪我が順調に回復するよう願っています。
• 草々

同僚へ送るお見舞いの手紙の例文

• 前略
• 〇〇さんが緊急で手術をされたと伺って、とても驚きました。手術は無事終わったとのことで安堵していますが、その後体調はいかがですか。担当されているプロジェクトの進捗状況が気がかりかと思いますが、チーム一丸となって進めているのでご安心ください。一日も早いご回復を心から願っています。
• 草々

ビジネスで緊急の用件を伝える手紙の例文

• 前略失礼いたします。
• 先日お電話でお伝えしました通り、現在行っているプロジェクトのスケジュールを大幅に変更することとなりました。新たな業務内容や日程に関する書類を同封いたしますので、ご確認くださいますようお願い申し上げます。
• 草々

親しい相手であっても、改めて手紙を書くときは少し緊張するもの。どうやって書こうか悩むこともありますよね。そんなときは、こちらの記事で紹介されているカジュアルな手紙の書き方を参考にしてみてください。

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セットになっている封筒も、便箋の罫線とお揃いのカラーで彩られています。「派手な色や柄が入った手紙は避けたいけれど、真っ白だと味気ない...」というときにぴったりですね。「ノーブル」という名前の通り、清らかで品の良い大人のレターセットといえるでしょう。

友人への手紙はもちろん、仕事でお世話になった方へのお礼やお見舞いの手紙を送る際にも活用できます。シンプルな便箋に心のこもった文章を綴れば、気持ちが相手にまっすぐ届くはず。

親しい相手に手紙を送る場合は、インクの色で遊んでみるのもおすすめです。白い便箋はどんな色のインクも受け止めてくれますよ。相手の雰囲気に合うカラーを選んだり、罫線の色との組み合わせを考えたりと、自由に楽しんでくださいね。

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「前略」を正しく使ってマナーを守った手紙を書こう

今回は「前略」を使った手紙の書き方や例文をご紹介しました。手紙の頭語はいくつもあるので難しく感じるかもしれませんが、相手や状況に合うものを覚えておくと役立ちますよ。友人宛や緊急の用事で手紙を書くときは、前略を用いて本題をストレートに伝えましょう。

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