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散らかった書類もパチッと整頓!ホチキスの豆知識

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たくさんの書類を挟んで、パチッと留めるだけで綴じられる「ホチキス」。学生や社会人を問わず、お世話になっている方は多いでしょう。普段何気なく使っているホチキスは、どのような歴史をもっているのでしょうか?今回は、そんなホチキスの由来や歴史などの謎について一緒にみていきましょう!おすすめのホチキスもご紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください。

そもそも「ホチキス」と「ホッチキス」どっちが正しい?

日本ではホチキスやホッチキスなど、さまざまな名前で呼ばれているこの文具。実は、海外では「stapler(ステープラー)」と呼ばれており、ホチキスやホッチキスでは意味が通じません。

ではなぜ、日本国内ではホチキスやホッチキスと呼ばれているのでしょうか。その理由は、初めて日本国内で販売された製品が「E・H・HOTCHKISS社製」のものであり、本体に「HOTCHKISS No.1」と刻印されていたからといわれています。

『精選版 日本国語大辞典』をはじめとした日本の国語辞典には「ホチキス」と「ホッチキス」のどちらも掲載されており、正式な表記の決まりはありません。そのため、日本国内に限っては「ホチキス」「ホッチキス」のどちらでもOKなんです。

意外と知らない?ホチキスの仕組み

西野由樹
西野由樹

ホチキスには、現在さまざまなタイプがありますよね。大きくは、針があるホチキスと針がないホチキスに分けられます。それぞれの仕組みをみてみましょう。

針があるホチキスの仕組み

針があるホチキスは、最もポピュラーなタイプです。針があるホチキスの上の部分を引っ張ってパカッと開けてみると、仕組みが分かりやすいですよ。

ホチキスを開くと、針を補充するためのスペースである「マガジン」と、マガジンを押し出す「バネ」がみえます。このマガジンに補充された針がバネの力で押し出されることで、本体の先端から針が出るんですね。

そして、本体上部の出っ張りがある金属パーツ「ドライバ」によって、押し出された針は紙に押しつけられます。紙を貫通した針が本体下部の曲げ台に当たることで針の先端が曲がり、紙が針で固定されるという仕組みになっていますよ。

針がないホチキスの仕組み

安全性や分別などの観点から、針がないホチキスも数多く販売されていますよね。針がないホチキスのタイプは、「圧着タイプ」と「折り込みタイプ」の2つに分けられます。

「圧着タイプ」は、紙を綴じる部分に特殊な形状の刃を採用しているのが特徴のひとつ。手で圧力をかけることで紙の繊維がほぐれ、刃の形状に合わせて再び固まることで紙を綴じることができます。

「折り込みタイプ」は、本体内部に紙へ切り込みを入れるための刃を採用。本体を手で押したときに紙に切り込みが入り、本体上部が元の位置に戻る際に紙片が紙の上部へ引き出されます。引き出された紙片が切り込みの穴を通って折り込まれることで、紙を綴じる仕組みですよ。

ホチキスの歴史

西野由樹
西野由樹

ホチキスは、どこで生まれたのでしょうか?日本での発売開始から今の形になるまでの歴史をみていきましょう。

ホチキスの生みの親は今だ不明

文具に限らず、あらゆるものの歴史のなかで重要なのが創業者や開発者などの「生みの親」。しかし、ホチキスの生みの親は現在でも明らかにされていません。

ホチキスの生みの親として有力視されているのは、機関銃の発明者であるアメリカのベンジャミン・B・ホチキス氏。機関銃に採用されている弾送りの仕組みをホチキスの構造に考案したといわれています。「ホチキス」という名前が同じなので、納得いきますよね。

しかし後ほど、ベンジャミン・B・ホチキス氏の弟にあたるエーライ・H・ホチキス氏が開発者という説も浮上しました。どちらも明確に記されている文献や資料がなく、いまだに本当の生みの親が分からない状態となっています。

日本で開発されたのは明治時代

日本で初めてホチキスが開発されたのは、明治45年(1912年)頃のこと。特許情報プラットフォームによると、大阪の垣内清八氏が「自動紙綴器」という名称で開発しています。

「握ることで針の深さを調節し、紙を綴れる」といったように、現在のホチキスの基本的な構造がこの時点で開発されているのが分かります。

後の大正元年(1912年)には、天野修一氏により小型化「A式綴紙器」というホチキスが発明されました。このホチキスの構造が、名前の由来となった「HOTCHKISS No.1」とよく似ていることからも、日本国内のホチキスの形状が進化しているのが分かります。

大正時代以降はホチキスの国産化が進む

大正時代以降は、海外からさまざまな製品が輸入され始めました。ホチキスの名前の由来でもあるアメリカ製の「HOTCHKISS No.1」が輸入されたのもこの頃。

また、国産ホチキスがどんどん開発され始めたのもこの頃です。伊藤喜商店(現在の株式会社イトーキ)が「ハト印」、堀井謄写堂が「コスモス印」というホチキスを発明しました。

昭和~平成を経て、個性派も続々登場

ホチキスの国産化が進み、昭和時代になると2号や3号、9号などの多彩な大きさのホチキスの針が登場。現在では見なくなってしまった「9号針」は、当時軍服の補修用として使われていたようです。

平成になると、これまで培われてきたホチキスの基本的構造やデザインを踏襲し、個性的なアイテムも次々と登場しました。2009年には、コクヨから針なしホチキス「ハリナックス」シリーズが登場。

他にも、針を打つ部分が回転するマックスの「ホッチくる」など、これまで考えられなかった仕組みを取り入れた商品も販売され始めました。

各メーカーのこだわりが詰まった、便利なホチキスたち

西野由樹
西野由樹

ホチキスの種類が豊富な現在では、どのようなホチキスを選べばよいか迷ってしまいますよね。ここからは、こだわりが詰まった使いやすいホチキスをご紹介します。

自立もできちゃうシャープな設計

最初にご紹介するのは「クラフトデザインテクノロジー」のステープラー。角度をつけたボディデザインが、シャープな印象を与えるアイテムです。

なかでも注目して欲しいのが、斜めにカットされた先端のデザイン。この先端のおかげで、本体を縦に置くことができます。

ホチキスの収納は、横に寝かせると場所を取るのが悩みという方も多いはず。縦に置くことができるだけでも、収納の仕方がだいぶ変わります。狭い場所でもインテリアのように収納できるのはうれしいですよね。

針のサイズは一般的な10号。コピー用紙20枚程度であれば綺麗に綴じられるので、資料の多い学校やオフィスでもおすすめです。

カラーは白と黒の2色で、マット調の質感もおしゃれ。いつもの事務作業をスマートに演出してくれるでしょう。

ステープラー SUPH2-005W
ステープラー SUPH2-005W

クラフトデザインテクノロジー

¥1,650(税込・参考価格)

Photo by www.amazon.co.jp

歴史を思わせるレトロデザイン

こちらは、「PENCO」のステープラー。イタリアを中心としたヨーロッパで使われているプライヤー(=ペンチ)タイプのホチキスです。綴じ部をよく見てみると犬の頭のようにも見えてきて、じわじわと愛着がわく見た目をしていますね。

ボディはサビや傷に強いハンマートーン仕上げを採用。渋い色合いと質感からもインダストリアルな雰囲気があります。ハンドル部分の細かな凹凸は手になじみやすく、分厚い書類も簡単に綴じられますよ。

人とはちょっと違ったホチキスが欲しい方におすすめのアイテムです。

ステープラー
ステープラー

PENCO(ペンコ)

¥1,540(税込・参考価格)

Photo by hb.afl.rakuten.co.jp

手のひらサイズのシンプルなホチキス

最後にご紹介するのは「KANEX」の「MINI-10」。KANEXは、インドで設立された雑貨メーカーです。

余計なデザインを省いたシンプルで小型なデザインが魅力のひとつ。手のひらにすっぽり収まるミニサイズなので、ペンケースやポケットに入れて気軽に持ち運びができますよ。

ボディには、クールな印象のスチール素材を採用しています。スチールの上品な輝きと質感は、作業デスクの良いアクセントになってくれるはず。学校やオフィスでサッと使いたい方におすすめのホチキスです。

MINI-10 ホチキス
MINI-10 ホチキス

KANEX

¥440(税込・参考価格)

Photo by hb.afl.rakuten.co.jp

ミステリアスな文具、ホチキスをじっくり観察してみましょう!

歴史において謎に包まれている点も多いホチキスですが、開発者やメーカーの発想と技術によって、現在ではさまざまなシーンで活躍してくれる文具のひとつになっています。何気なく使っていることが多いホチキス。今一度じっくり観察して、自分にぴったりのホチキスを探してみませんか?

西野由樹
西野由樹

ホチキスと同じく、たくさんの書類を整理整頓するときに便利なアイテムが「ペーパークリップ」です。こちらの記事では、おしゃれで便利なペーパークリップをご紹介していますよ。

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