万年筆には正しい置き方がある?適切に保管して長く過ごせるパートナーに
皆さんは、万年筆に正しい置き方があることを知っていますか?大切に使えば一生モノになるという万年筆は、使用方法やお手入れだけでなく、その“置き方”にも十分配慮したいところです。本記事では、万年筆の正しい置き方や一時保管に役立つアイテムをご紹介します。
万年筆は普段の置き方にもこだわって
繊細な造りとなめらかな書き味で私たち文具好きを魅了する万年筆。お気に入りの万年筆をいつまでも使い続けるためにも、取り扱いには十分注意したいですよね。
万年筆は使い方やお手入れ方法だけでなく、置き方をはじめとする保管方法にもいくつかのポイントがあります。万年筆を手に入れたばかりで正しい置き方を知らない方や、これから万年筆の購入を考えている方はぜひ参考にしてくださいね。
これからも大切に使えるように。万年筆の正しい置き方
万年筆はシャープペンシルやペンなどと同じ置き方をすると、場合によっては壊れてしまうことも。万年筆を手に入れたなら、正しい置き方や保管方法を確認しておきましょう。
キャップを締めて保管する
万年筆は、使用時以外は必ずキャップを締めるようにしましょう。長期保管するときや持ち歩くときはもちろん、書き物の途中で一度万年筆を置きたいときにも必ずキャップを締めるよう意識してください。
キャップを開けたままの状態でしばらく放置してしまうと、インクが乾燥してインク詰まりを起こしてしまったり、誤って落としたときにペン先が損傷してしまったりとトラブルが起こる可能性があります。
万年筆の正しい置き方として基本かつ重要なポイントとなるので、普段からキャップをきちんと締めることを心がけましょう。
長期保管や持ち歩きの際にキャップを締め忘れることはなかなかありませんが、書き物の途中に考え事をしたり、おやつ休憩をしたりする時間は注意。他のことに気を取られて忘れてしまわないように、万年筆の正しい置き方として意識して習慣づけたいですね。
ペン先を上向き・横に寝かせて保管する
万年筆はペン先を上に向けるか、横に寝かせて保管します。ペン先を上に向けるのは、胸ポケットに差して持ち歩くときやペン立てに立てるときなどの置き方です。
ペン先を下向きにして立てると、インクが漏れ出してしまうことも。インクでデスクやバッグ、ポケットの中が汚れてしまう事態を避けるためにも意識しましょう。
直射日光の当たらない場所で保管する
万年筆は、直射日光の当たらない場所で保管することも正しい置き方のポイント。直射日光が当たるとインクが乾燥し、インク詰まりを起こしてしまうことがあります。
また、万年筆本体の素材によっては直射日光で色が褪せてしまうことも。普段日当たりのいいデスクの上のペン立てに保管していたり、窓際に万年筆の置き場所を作っている方は保管場所を変更することも検討してみてくださいね。
長期間使わないときには洗って保管する
万年筆を長期間使わないときには洗って保管し、次回使うときには新しいインクを使うことも忘れてはいけないポイントです。万年筆は使うことでペン先にインクが流れていますが、長い間使わずに置いておくとペン先が乾燥してインク詰まりを起こしてしまうことがあります。
万年筆の洗い方が分からないという方は、以下を参考にしてみてください。万年筆はカートリッジ式とコンバーター式で洗い方が異なるので、まずは自分の万年筆がどちらにあたるか確認してから行いましょう。
- 万年筆のキャップ・胴軸を外す
- カートリッジを捻らずにまっすぐ引き抜く。引き抜いたカートリッジは処分する
- 水の入ったコップを用意し、ペン先のついている部分(大先)全体を水に浸ける
- 水を綺麗なものに交換し、3の状態のまま数時間から一晩置いておく(汚れが酷い場合は一晩)
- 水で洗い流し、柔らかい布やティッシュで水気をしっかり拭き取って乾燥させる
カートリッジ式の洗浄方法
透明軸など、ペン先のついている部分(大先)にインクの色が移ってしまいそうな場合は浸け洗いは避けてペン先のみを水洗いします。また、木軸なども損傷の恐れがあるため浸け洗いは避けましょう。自分の万年筆が浸け洗いできるか心配な場合は、文具店などに相談すると安心です。
- 万年筆のキャップや胴軸を外す。このときコンバーターはつけたままにしておく
- 水を入れたコップにペン先をつけ、水を何度も出し入れして洗浄する(適宜コップの水を入れ替える)
- インクが出なくなったら柔らかい布やティッシュで水気をしっかり拭き取って乾燥させる
コンバーター式の洗浄方法
万年筆の正しい置き方をサポートしてくれるアイテム
最後に、万年筆の正しい置き方をサポートしてくれるアイテムを2つご紹介します。おしゃれで使い勝手もよく、もっと万年筆を使いたくなること間違いなしですよ。
お気に入りの万年筆の置き場所に。うっすら透けるさまが美しいペントレイ(筆箱)
「Kuwabara」の「筆箱 -Hikka-」は、横に寝かせる万年筆の置き方をしたいときにおすすめのアイテム。波状のデザイン部分を、万年筆やペンを1本ずつ寝かせるペンレストとして使用します。
組むと箱になるように2枚で1セットになっているため、1枚は万年筆を寝かせるためのペンレストとして、もう1枚はインクなどを置くトレイとして使っても◎。置き方はあなた次第なので、自分に合った方法を探してみましょう。
万年筆を使い終わったら、2枚を1つに組んで筆箱として使えるのも魅力。そのまま引き出しにしまうなどして、長期保管用のケースとしても使えます。
筆箱 -Hikka-
KUWABARA
¥7,700(税込・参考価格)
大切な万年筆を優しく包み込むシックなレザーペンケース
こちらは、台湾のブランド「HMM」の牛革を使用したレザーペンケース。牛革のなめらかな質感とケースのブラックカラーが高級感を演出していて、プレゼントにもぴったりのアイテムです。
1本差しなので、お気に入りの万年筆を大切に持ち歩きたいときに便利。バッグの中に他のものと一緒に入れても、万年筆が傷ついてしまう心配がありません。
万年筆をよく使うのであれば、Dカンに紐を通して首からかけて持ち歩くこともできそう。お気に入りの万年筆の存在をより身近に感じられますね。
レザーペンケース 1本差し
HMM
¥3,960(税込・参考価格)
万年筆は置き方にも注意して大切に扱おう
万年筆はペン先を上向きにして立てるか、横に寝かせるのが正しい置き方です。置き方に配慮しなくてはいけないことからも分かるように、万年筆は繊細な筆記用具。取り扱いには注意が必要ですが、丁寧に扱うことであなたの一生のパートナーになってくれますよ。
万年筆の正しい置き方や使い方をマスターしたら、あとはとことん愛用するのみ。どんなときに万年筆を使えばいいか分からない方は、以下の記事もチェックしてみてくださいね。万年筆の使い道をシーン別にご紹介しています。