読書時間がいっそう楽しくなる文具たち。心和やかに読めるおすすめの本も併せてご紹介
ページを開くだけで違う世界に連れていってくれたり、日常を楽しむヒントをもらえたりと、いいことづくめの読書。そんな読書の時間をもっと豊かにするためにおすすめしたいのが、読書時間に”文具を併せて使うこと”です。そこで今回は、筆者がおすすめする本と、その本に併せて使いたい文具をご紹介します。
本×文具で読書がもっと楽しくなる
人生は一度しかないのに、まるでいくつもの人生をたどったような気分になる読書。自分の視野を広げたり、ほっと一息つけたりと有意義な時間を過ごせますよね。
その読書時間にパートナー的存在として一緒に使うことをおすすめしたいのが”文具”。お気に入りのブックカバーや栞、ふせんなどが手元にあると、本への愛情が増したり、より理解度が高まったり…と、読書がもっと楽しくなります。
この記事では、休日は図書館に通う筆者が選ぶおすすめの本と、その本と併せて使いたい文具をご紹介。おすすめの本はどれも和やかな気持ちで読めるものばかりなので、癒されたいときにもぜひページをめくってみてくださいね。
おすすめの本と、本に併せて使いたい文具
『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』(阿佐ヶ谷姉妹)
『阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし』は、お笑い芸人の阿佐ヶ谷姉妹が6畳1間のアパートで同居する姉妹(実際は他人)の日常をお互いにリレー形式で綴ったエッセイです。
そこに綴られているのは、ほうじ茶がおいしいという話だけで15分も話しあったり、エッセイが思うように書けないといって相方の前で号泣したりと、筆者の想像する40代女性とは少し違う日常。
年を重ねると、たとえ自分の中身が成熟しきっていなくても、大人のフリをして過ごしていかないといけないような気がしていましたが、ありのままの自分で過ごしていけばいいんだなと思わされる一冊です。阿佐ヶ谷姉妹のような40代になれるのなら、年を重ねるのも怖くないなと考えるようになりました。
この本と併せて使いたいのは、こちらの革製のブックカバー。経年変化する革と一緒に、阿佐ヶ谷姉妹のように年を重ねる楽しさを想像しながらページをめくってほしくてセレクトしました。
日本製の牛革は手触りも軽く、落ち着いた質感。長く使って、自分と本になじむカバーができあがると思うと今からワクワクします。カラーは3色展開で、どれも温かい色ばかり。長く使いたいのはどの色だろう、と考えながらチョイスしてみてくださいね。
阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし
阿佐ヶ谷姉妹
¥660(税込・参考価格)
ブックカバー
¥3,680(税込・参考価格)
『ねこしき 哀しくてもおなかは空くし、明日はちゃんとやってくる。』(猫沢エミ)
『ねこしき 哀しくてもおなかは空くし、明日はちゃんとやってくる。』は、ミュージシャンで文筆家の猫沢エミさんのレシピエッセイ。パリに住んでいた経験から生まれたレシピや飼っている猫との暮らしを書いた一冊です。
自分の機嫌は自分で取りながら、ゆるりと、そして力強く生きる猫沢さんのレシピは、思わず作りたくなるものばかり。他の誰のためでもなく自分が生きるために作る料理という点も注目ポイントです。
この本と併せて使いたい文具は、エッセイにも出てくる猫とリンクさせたこちらのふせん。本に出てくるレシピはどれも魅力的なものばかりなので、きっとふせんは必要不可欠のアイテム。たっぷり50枚あるので、どんどん貼っても大丈夫ですよ。
猫のデザインも、フランスにいそうな猫という感じがしませんか?少し素っ気ないけれどこちらをじっと見守ってくれているような猫のふせんをパートナーに、心も体も満たされる料理を作りましょう。
ねこしき 哀しくてもおなかは空くし、明日はちゃんとやってくる。
猫沢エミ
¥1,650(税込・参考価格)
松尾ミユキ ふせん
¥330(税込・参考価格)
『わたしのマトカ』(片桐はいり)
『わたしのマトカ』は、俳優の片桐はいりさんが撮影のためにフィンランドで暮らした1ヶ月間を綴った旅のエッセイ。異国の地で出会う人、場所、食べ物に果敢に挑戦する片桐さんにふふっと笑ったり、片桐さんと同じ気持ちになってハラハラしたり。まるで自分も一緒に旅をしているかのような気分になる本です。
印象に残っているのは”サルミアッキ”のエピソード。フィンランド人がこよなく愛するお菓子ですが、片桐さんからするとゴムに塩と砂糖をまぶした味なのだそう。とてもおいしそうとは思えませんが、この本を読むと一度は試したいと思ってしまうはず。興味のある方は、ぜひ読んでみてください。
そんな『わたしのマトカ』と併せて使いたい文具は「紙和」のブックカバー。破れにくく、耐水性も優れているため、旅のお供として連れていきたくなるこの本にぴったりのアイテムです。クシャッとした独特の紙質は、異国の地でも落ち着きそうな手触り。
色は6色ありますが、筆者的にはやはりサルミアッキと同じブラックを選びたいところ。本の装丁を考えるとダークグリーンとも迷いますね。旅先でも好奇心たっぷりで果敢に挑戦する片桐さんに勇気をもらって、紙和のブックカバーと一緒に旅に出ませんか?
わたしのマトカ
片桐はいり
¥550(税込・参考価格)
紙和 ブックカバー
SIWA
¥2,060(税込・参考価格)
『あるかしら書店』(ヨシタケシンスケ)
『あるかしら書店』は、ページが上下で分かれていて、二人でめくらないと読めない本…などといった「こんなのあったらいいな」という本がたくさん紹介されている本。絵本作家ヨシタケシンスケさんの親しみのあるイラストがクセになり、大人も子どもも楽しめる一冊です。
文章量もかなり少なく、一気に読み上げてしまいたくなりますが、おすすめは1日1話ずつ読み進めること。自分では思い浮かばないような本が多く出てくるので、寝る前に1話読んで、その本について想像を膨らませながら眠るのはいかがでしょう。
そのためにも併せて使いたいのは「活字ブックマーカー(中ゴシックBBB/あ)」。栞を挟むことで、1話ずつ大切に読めます。まるで本から飛び出したかのような質感にも心が踊りませんか?
「あ」以外に「ゑ」や「本」などの文字からも選べますが、やはり『あるかしら書店』の「あ」にちなんだこちらのしおりをおすすめしたいところ。ちなみに、栞のリボンの色はランダムなのだそうですよ。何色のリボンがこれからのパートナーになってくれるのかも楽しみですね。
あるかしら書店
ヨシタケシンスケ
¥1,320(税込・参考価格)
活字ブックマーカー(中ゴシックBBB/あ)
¥770(税込・参考価格)
『山頭火名句鑑賞』村上護
『山頭火名句鑑賞』は、俳人、種田山頭火の句を解説する本。5・7・5が基本の俳句ですが、山頭火は形にとらわれず自由な俳句を詠むことが多いのが特徴です。実際の句は「窓あけて窓いつぱいの春」「あざみあざやかなあさのあめあがり」など、まるで現代のキャッチコピーのよう。
山頭火のように、目の前の景色や朝の空気感などを自分らしく表せたら、もっと毎日が楽しくなる気がしませんか?俳句を詠まない方も、自分の暮らしに新しい視点がほしいとき、いつもの暮らしの小さな変化を楽しみたいときに読んでもらいたい一冊です。
これまでご紹介した本と比べると文章は少し固めで文字も小さいですが、読書が苦手な方はとくに、一言一句逃さず読もうとせず、まずは軽い気持ちで読んでみてくださいね。
そんな『山頭火名句鑑賞』と併せて使いたいのは「文庫カバー ムギバタケ」。今回の本には掲載がないのですが、山頭火が句で詠んでいる「麦畑」にちなんだブックカバーです。
優しい風合いの和紙でできたブックカバーなので、俳句本との相性もぴったり。また、目に入るだけで元気をもらえる鮮やかなカラーとデザインもポイントです。日本各地を放浪しながら句を詠んだ山頭火のように、いろいろな場所に連れていって、本を開いてみてはいかがでしょう。
山頭火名句鑑賞
村上護
¥1,320(税込・参考価格)
AWATSUJI design × SIWA 文庫カバー ムギバタケ
SIWA
¥3,080(税込・参考価格)
本と文具のコラボで新しい楽しみ方を
本を軸において、そこから文具を選ぶという新しい文具との関わり方をご紹介しました。今までとは違う出会いがあるので、文具好きさんにはとくにおすすめしたい方法です。興味のある方は文具とセットでぜひ読んでみてくださいね。
もっといろいろなブックカバーを見てみたいという方は、こちらの記事もご覧ください。