大正浪漫の象徴。生誕140年「竹久夢二展」に行ってきました
大正浪漫の象徴として知られる「竹久夢二」。大正浪漫の雰囲気や、夢二の描く女性が好きな筆者。夫と一緒に、大阪の「あべのハルカス美術館」で開かれた「生誕140年YUMEJI展」に行ってきました。筆者の思う夢二の魅力や、購入したコラボ文具をご紹介します。
「生誕140年 YUMEJI展」大正浪漫と新しい世界
大正浪漫の象徴として知られる、画家で詩人の「竹久夢二」。夢二の描く美しい女性、「夢二式美人」の絵に惹かれる方も多いのではないでしょうか。2025年1月18日(土)~ 3月16日(日)、大阪あべのハルカス美術館で「生誕140年 YUMEJI展~大正浪漫と新しい世界~」が開催されました。
結婚記念日の旅行で大阪に来た、私たち夫婦。ライブ観戦以外の予定を立てずに行った旅行でしたが、あべのハルカス美術館で、「生誕140年 YUMEJI展」を開催していることを知りました。学生時代から夢二の作品に魅力を感じていた筆者は、大興奮でした。
ユニークな画風。独自のスタイルが魅力の竹久夢二
竹久夢二展やってるって!私、竹久夢二の描く女性が好きなんだ。独自のスタイルというか感性が魅力的なんだよね。
あぁ!覚えてるよ。夢二が描く「モガ(モダンガール)」が好きって言ってたよね。
うんうん!モガも好きだけど他の美人画やモチーフも好き。瓜実顔(うりざねがお)で、憂いを帯びたような顔に目を惹かれるんだ。なめらかでしなやかな身体の線も素敵!あとは、描かれている女性の身のこなしっていうのかな、流れるようなシルエットも好き。
語るねー。自分は名前くらいしか知らないや…
夢二の描く西洋文化の影響を受けた和洋折衷なファッションは、当時の女性の憧れだったんだって。大正のおしゃれは夢二が作ったんだよ。夢二の絵を見れば、きっと惹かれるよ!
marceauは美術館が好きだから、あべのハルカスに来たんだけど…これはもう運命だから行くしかないね!
筆者は竹久夢二の描くモダンなイラストや独自のスタイルの日本画、かわいいモチーフが並ぶ「千代紙」が好きなのですが、それらの作品も多く展示されていました。写真を撮っても良いコーナーも多くあり、憧れの夢二の作品たちと素敵な思い出も作ることができました。
また夢二は絵画や詩だけでなく、絵封筒や雑誌表紙、ポスター、日用品など多くのグッズを手がけていることを知りました。夢二の生み出した多くのかわいいグッズたちを見ると、当時の女性たちの憧れていたのも納得です。かわいく洗練されたデザインが多く、竹久夢二は現代においても通用するデザイナーだと感じました。
またスケッチ画やデッサン、米国で発見された油彩画「西海岸の裸婦」や、大正中期の名画「アマリリス」など、貴重な油彩画にも触れることができました。夢二のバラエティに富んだ才能に触れ、ますます惹き付けられた次第です。夢二をあまり知らなかった夫も、独特の雰囲気に惹かれた様子で、多くの作品を真剣に見ていました。いつか夢二の複製画を購入するのが、ふたりの夢の一つになりました。
竹久夢二を身近に。YUMEJI展で購入したコラボ文具
YUMEJI展では、魅力的な竹久夢二グッズが多く販売されていました。ここからは、筆者が購入したコラボ文具をご紹介します。
ロルバーンとコラボ。竹久夢二の魅力が詰まったノート
最初に筆者が手に取ったのが、文具メーカーの「DELFONICS(デルフォニックス)」が手掛けるノートブランド、「Rollbahn(ロルバーン)」とのコラボアイテム。おしゃれなデザインで書き心地のよいロルバーンは、筆者も愛用しているノートのひとつです。巻末にはクリアポケットが付属しており、ミシン目があるのでページを切り離すこともできます。
表紙のデザインは、夢二の作品である「ベルリンの公園」(昭和8年)と「千代紙」の「椿」、そしてあべのハルカス美術館限定で販売された、「千代紙」の「きのこ」です。レトロモダンでおしゃれなデザインに惹かれ、さんざん悩んだ挙句3種類とも購入しました。「きのこ」の背景は黒なのですが、グレーにアレンジ。夢二の作品よりも、少し明るめにデザインされていました。
眺めているだけでほっこり。竹久夢二のポストカード
夢二の作品がデザインされたポストカードも、販売していました。種類が豊富で、こちらもなかなか選ぶことができませんでした。写真左上のポストカードのデザインは、大正13年9月19日発行のセノオ楽譜no.361「アイ・ウォント・ア・プリティー・ガール」は、レトロポップでカラフルな、筆者の好きな夢二の絵なので、迷わず選びました。
「千代紙」からは「きのこ」と「いちょう」、そしてスケッチ風の「夢二のねこ」、婦人グラフの木版画からは2種類をチョイス。当時、多くの女性を魅了していたという夢二の洗練されたデザインは、現代でも多くの女性の心を惹き付けて止みません。
こちらのポストカードは額縁に入れて飾り、ときどき入れ替えながら楽しんでいます。部屋の雰囲気が明るくなり、なんだかほっこりとした気持ちになります。
竹久夢二の描くかわいらしい猫たちのグッズ「夢二のねこ」
「夢二のねこ」シリーズのグッズも、多く販売されていました。夢二の描く無邪気でプレーン、そしてどことなくアンニュイなムードを持った猫たちは、かわいいという言葉だけで言い表せない雰囲気をもっています。
「夢二郷土美術館創設50周年記念グッズ」として販売されたクリアファイルには、多くの猫が描かれています。「猫あるある」なしぐさに癒されますよ。どことなく、夢二の描く女性と重なる部分があると感じました。一筆箋は、夢二のねこのかわいさを伝えたいという気持ちから選びました。友人への手紙や、贈り物に添えるひとことに活用しています。
あべのハルカス美術館での限定グッズの販売は終了してしまいましたが、その他の夢二グッズは「夢二郷土美術館オンラインショップ」でも購入できます。
【番外編】アデリアレトロとのコラボ。桜草とアデリアラプソディー
昭和レトロな食器を再現した、「アデリアレトロ」とのコラボアイテムも販売されていました。夢二がデザインした「千代紙」の「桜草」と、アデリアレトロのアデリアラプソディーのゾンビーグラスセットです。筆者の好きな「千代紙」のモチーフと、昭和レトロのコラボに大興奮!手に取らないわけがありません。
「千代紙」の「桜草」の背景は淡いグリーン。抹茶ミルクを注いだら、まるで本物の千代紙のようになりそう。パチパチとはじけるソーダを注いだら、揺らめく絵柄がきっときれいだろうな。そんな思いを巡らせながらも、もったいなくてなかなか使えず、我が家にインテリアとして飾られています。新しいのに懐かしい気分になる、おしゃれなグラスです。
「アデリアレトロ」は、レトロなデザインがかわいいグラスウェアのブランド。そんなアデリアレトロとコラボした、かわいい文具があるんです。「ゾンビーグラス」の名前の由来についても触れているので、ぜひ以下の記事も併せてご覧ください。
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夢二の魅力を再発見。すてきな時間を過ごしました
現代においても大きな影響を与え共感できる、大正のアーティスト「竹久夢二」。筆者の知らなかった夢二の作品にも出会え、すてきな時間を過ごしました。あべのハルカス美術館での展示会は終了してしまいましたが、岡山県の「夢二郷土美術館」で夢二の作品に出会えます。夢二の世界に触れてみたいと感じた方は、ぜひ足を運んでみてくださいね。
こちらは、『だるまちゃんとてんぐちゃん』、『からすのパンやさん』など多くの名作を生みだした絵本作家「かこさとし」先生の展示会の記事。かわいいイラストやグッズたちに出会えますので、ぜひ併せてご覧ください。