手紙に使われる「追伸」はどんな意味?適切な使い方と例文をまとめてご紹介
「追伸」とは、手紙を書き終えた後、文末に追加で記載する文章のことです。プライベートな手紙で、追伸を書いたことがあるという方も多いのではないでしょうか?この記事では、追伸のマナーや書き方とビジネスシーンでの使い方についてご紹介します。追伸の適切な使い方を覚えて、手紙を楽しく綴りましょう。
手紙の最後に添える「追伸」とは?
「追伸」や「P.S.」とは、手紙やメールを書き終えた後、文末に付け足す文章のこと。親しい友人などにプライベートで送る手紙の場合は、書き忘れたことなどを気軽に追伸で伝える場合もあるでしょう。
しかし、追伸にはいくつかのマナーがあります。フォーマルな手紙やビジネスシーンでは、使い方を間違えると失礼に当たることも。この機会に追伸を書く際のマナーや使い方、注意点などをチェックしていきましょう。
追伸を使う際のマナー・注意点
正しく追伸を用いれば、相手との距離が縮まりコミュニケーションも円滑になるかもしれません。こちらで紹介するマナーや注意点をしっかり確認してみてくださいね。
重要なことは手紙の「本文」で
重要な事柄は、追伸ではなく手紙の本文に書くようにしましょう。追伸は、本文には関係ないけれど手紙で伝えたい内容を追加で記載するときに使うもの。追伸にメインの内容を書いてしまうと、本当に伝えたいことが分からなくなってしまいますよ。
また、重要な内容を追伸で書くと相手に「書き直しが面倒だったのかな?」と誤解を与える可能性があります。手紙の本文にあたるメインの内容を書き忘れてしまった場合は、手紙そのものを書き直すのがマナーです。
感謝や謝罪は追伸では伝わりにくい
感謝や謝罪の気持ちは、追伸に書かないよう気を付けましょう。追伸は本文の内容と関係ない事柄を記載するものなので、心からの言葉ではないと捉えられてしまいます。真摯に伝えたい感謝や謝罪は、本文に書くのがマナーです。
しかし、手紙の内容と全く関係ないものに対してちょっとしたお礼を伝えたいときなどは、追伸を使う場合もありますよ。
例えば「追伸:先日はお土産をいただきありがとうございました。皆でおいしくいただきました」といった内容です。追伸を上手に使うことで、コミュニケーションが円滑になりますよ。
目上の相手には使わない
基本的に、目上の方への手紙には追伸を使わないようにしましょう。たとえ手紙の本文に関係ない内容であっても、簡略化した印象を与えてしまいかねません。書き忘れて追加した、書き直す手間を省かれたと感じてしまうのです。
しかし、相手に関係のある内容は追伸を使ってもよい場合があります。例えば「追伸:先日の会食のスピーチで、偶然にも〇〇様と同郷であることが分かりました。お近づきになれましたら幸いです」といった内容です。追伸を読んだ相手も、きっと親しみを感じてくれるでしょう。
長くなりすぎないよう気を付けて
追伸の文章が長くならないようにすることも、注意点のひとつ。あまりに長い追伸は冗長な印象を与え、本文と追伸のどちらが手紙の重要な内容なのか分からなくなってしまいます。追伸の文章で適切な長さは2行程度と覚えておきましょう。
ビジネスシーンでの追伸
ビジネスシーンではどのように追伸を使うのか、気になるところですよね。ここではビジネスシーンでの追伸について、詳しくご紹介します。
基本的にビジネスメールでは避ける
基本的に、ビジネスメールで追伸を使うのは避けたほうがよいでしょう。ビジネスメールは、丁寧且つ端的で分かりやすい文章を求められるためです。コミュニケーションのつもりで書いた追伸であっても、プライベートに立ち入りすぎているという印象を与えてしまいかねません。
しかし、ビジネスの相手が親しい間柄であれば、OKな場合も。情報に関しての伺いを立てる内容の追伸がコミュニケーションとして有効なこともあります。
例えば、相手が会社の食事会に参加した場合は「末筆ながら、先日の食事会はいかがでしたか。またお話聞かせてください」といった内容を書き加えることができます。
上記のように、ビジネスメールで追伸を使う際には「末筆ながら(ではございますが)」と言い換えるとよいです。「最後になりますが」といった表現も、ビジネスシーンでは有効ですよ。
とはいえ、追伸という言葉はビジネスには不向きな表現です。言い換えを忘れないようにしましょう。
相手への心遣いを添える
ビジネス相手への心遣いを添えたい場合は、追伸を用いてもよい場合があります。
例えば「最後になりますが、貴社ますますのご発展を心よりお祈り申し上げます」といった文章です。「ご自愛ください」のような、相手の健康を願う意味の言葉もよいでしょう。ビジネスシーンにおける、コミュニケーションをまとめるのにおすすめな使い方ですよ。
マナーを踏まえた「追伸」の使い方
ここからは、マナーを踏まえた追伸の使い方や例文をご紹介します。単語を変えるだけで、そのまま使える例文になっています。ぜひ参考にしてくださいね。
友達に送る手紙の追伸
友達に送る手紙の追伸は、気軽に書いてよいでしょう。しかし、最低限のマナーは守って使うのがおすすめ。そうすることで、好感が持てる内容の手紙になりますよ。
- P.S.寒暖差が厳しい季節になったね。風邪をひかないようにお互い気をつけよう!
- 追伸 おいしいパスタのお店を見つけたので、今度一緒に行きましょう。
- 追伸 お互い時間ができたら、またカラオケに行きたいね。曲のレパートリーを増やして待ってます。
- 追伸 こないだの飲み会楽しかったね。また誘ってください。
- P.S.そういえばペットの〇〇ちゃんは元気?久しぶりに会いたいな!
友達に贈る手紙に添える追伸の例文
ビジネスメールの追伸
ビジネスメールでは、基本的に追伸は使いません。しかし使う場面を間違えなければ、コミュニケーションとしてプラスの効果をうむことも。健康や幸せを願う言葉を添えたいときや、お伺いがあるときなどの参考にしてください。
- 末筆ながら、どうぞお身体に気を付けてご自愛ください。
- 末筆ではございますが、ご多忙の折、くれぐれもお身体を大事にしてください。
- 末筆ではございますが、〇〇様のご多幸を心よりお祈り申し上げます
- 末筆ながら、今後ともご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
- 最後になりますが、ご子息の入学式はいかがでしたか。またお話聞かせてください。
ビジネスメールに添える追伸の例文
丁寧な手紙を書きたくなる。おしゃれなレターセット
追伸の書き方やマナーについて理解したところで、大切な方へ心温まる手紙を書いてみませんか?ここからは、おすすめのレターセットをご紹介します。
やさしいイラストが描かれたレターセット
最初にご紹介するのは、ふんわりとしたやさしいイラストが特徴的な「cozyca products」のレターセットです。「見えないものを形にし、誰かに何かを届ける」がモットーのイラストレーター、柊有花さんの絵が使用されています。幻想的でありながら静かな印象も与える、素敵なイラストですよね。
素材にはやさしい風合いが魅力の美濃和紙を使用しており、手触りがふんわりとしています。絵本や童話の世界に吸い込まれそうなイラストは、手紙をもらった人の心を癒してくれますよ。
レターセット 柊有花
cozyca products
¥495(税込・参考価格)
シンプルでおしゃれ。心癒されるレターセット
こちらも「cozyca products」のシンプルなレターセット。イラストレーターである西淑さんのイラストが使用されています。
淡い水色で描かれた花は、「優雅なたしなみ」という花言葉を持つディディスカス。シンプルで品のあるデザインなので、目上の方への手紙にもおすすめです。
風船を持った女の子が描かれたレターセットは、かわいらしくもどこか懐かしい印象です。おしゃべりしたりツンとすましてみたりと、さまざまな表情を見せてくれる女の子の絵柄が魅力的。小さなイラストの中に物語を感じますよね。
素材には、ほんのりクリーム色でやさしい風合いの美濃和紙を使用しています。大切な家族や友人に贈りたいレターセットです。
レターセット 西淑
cozyca products
¥495(税込・参考価格)
「追伸」を添えるときは、相手を思う気持ちが大切
ちょっとした気持ちを伝えるのに便利な追伸。プライベートでは、あまり深く考えずに使っていたのではないでしょうか?フォーマルな手紙やビジネスシーンでは基本的に使わないのがマナーです。効果的に使用すれば、相手を気遣う気持ちが伝わる手紙になりますよ。
マナーや注意点を考慮しながら、上手に気持ちを表現してみてくださいね。
フォーマルな手紙は、縦書きで書くことが一般的です。以下の記事をあわせて読んで、縦書きの手紙の書き方を学びましょう。ビジネスシーンでも役立ちますよ。