インクかすれのイライラを解消!朱肉が乾燥して使えないときの復活方法
重要書類や配達の際などでハンコを押すとき、朱肉のインクがかすれて上手く押せない…という経験をしたことがある人は多いのではないでしょうか?実はそのイライラ、簡単な方法で解消できるんです。この記事では、朱肉やスタンプパッドのインクがかすれたときの復活方法をご紹介します。ハンコを上手く押すコツも解説するので、ぜひ実践してみてくださいね。
同じようで少し違う!朱肉とスタンプパッドの違い
「スタンプを押すときに使うインクをつけるもの」と聞かれたとき、朱肉やスタンプパッドと答える人は多いでしょう。実はこの2つ、同じように見えて少し特徴が違っているんです。
主な違いとしては「配合されている成分」。スタンプパッドには主に水性染料が使われているのが特徴です。対して朱肉には油性顔料のみが使われており、油性顔料は光や水に強いことから、長期保存する必要がある書類に適しています。
ほかには「使用するハンコの種類」も大きな違いといえるでしょう。一般的に朱肉は、象牙やチタンなどの硬い素材を彫って作られる「印鑑」の使用を想定して作られています。ゴム印に使うと、朱肉に含まれる油分でゴムを傷めてしまう場合があるため避けた方がよいとされているんです。
対してスタンプパッドは、ゴム印に使うことで隅々まできれいにインクをつけられます。印鑑の場合、硬い素材であるため、印影がかすれやすくなってしまいあまり向いていません。
このような成分・用途の違いにより、一般的に公的書類への捺印時は朱肉の使用が求められます。では、この朱肉やスタンプパッドのインクがかすれていた場合、どのように復活させればよいでしょうか?ここからはインクの復活方法をご紹介します。
朱肉・スタンプパッドのインクが乾燥して使えないときの復活方法とは?
練り朱肉の場合
数ある朱肉のうち、顔料と油を混ぜた塊を練って固めたものが「練り朱肉」です。深みのある美しい色合いが魅力ですが、朱肉全体の乾燥・インクかすれが起こりやすい種類といえます。以下の方法でインクが復活する場合があるので、困ったら一度試してみてください。
①ヘラで表面をほぐす
朱肉に触れたときに、表面だけ乾燥している場合はヘラなどで表面をほぐしてみましょう。内側のやわらかい朱肉と混ざり合うことで、乾燥した朱肉がやわらかくなり、元の美しい色合いに戻ることがあります。ヘラがない場合は、少し手で温めたスプーンでほぐすのもおすすめです。
②朱肉を温める
練り朱肉の全体がカチカチに固まっている場合は、朱肉自体を温めてみましょう。きれいなビニール袋に練り朱肉を容器ごと入れたら、お湯を入れたボウルの中に浸けるだけでOK。時折、朱肉の様子をチェックし、やわらかくなってきたら、ヘラやスプーンで全体をほぐしてください。
朱肉の硬さにムラがでないように、全体をしっかり練り混ぜ合わせるのがポイント。最後にほぐした朱肉を山になるように形を整えたらメンテナンス完了です。
スタンプパッドの場合
多彩な色数と扱いやすさから、手帳や手紙のデコレーションなどに使われるスタンプパッド。スポンジにインクが浸透しているため、インクの消費が早い傾向にあります。メンテナンスの際は、インクが浸透しているスポンジを傷めないようにやさしく行いましょう。
小さいスプーンなどで軽く押す
インクパッド表面の乾燥が気になる場合、小さいスプーンなどで軽く押すだけでも復活しますよ。表面は乾いていても、スポンジの内側・奥側にインクが残っている可能性があります。スプーンの丸い部分をスポンジの表面に押し当てるように、やさしくインクを絞り出すのがポイントです。
スタンプパッドの周辺が汚れたら、メンテナンスの後に乾いたティッシュで拭きとっておきましょう。
専用クリーナーを染み込ませる
乾燥して全くインクがつかなくなったスタンプパッドなら、専用のクリーナーを染み込ませてみましょう。クリーナーをパッド全体に染み込ませるだけで、液が固まったインクを溶かしてくれるため、元の美しい色合いが復活することがあります。
スタンプメーカーのなかには、自社のスタンプに対応したクリーナーを展開していることも。お気に入りのスタンプの乾燥が気になったら、ぜひ一度チェックしてみてくださいね。
スポンジタイプの朱肉については、練り朱肉のようにインク自体が固まって使えなくなることはありません。
しかし、表面が乾燥してインクかすれが目立ってきたときには「補充インク」を足せば復活しますよ。
これであなたも名人に!印鑑やスタンプをきれいに押す5つのコツ
①デザイン面をきれいにしておく
印鑑やスタンプを押す前に、デザイン面をきれいにしておきましょう。前に使ったときに残ったインクの塊やゴミが付着したままだと、きれいに捺印できません。インクは乾いたティッシュで拭き取り、凹凸に入り込んだ細かいゴミは使い古したハブラシなどで取り除きましょう。
②軽くポンポンと押すようインクをつける
きれいに印鑑やスタンプを押す際は、インクの付けすぎに注意!インクの付けすぎは、捺印時のインクのにじみ・かすれ汚れの原因になってしまいます。朱肉やスタンプパッドを軽くポンポンと押すようにインクをつけるのがポイントです。
③捺印時は力加減に注意しよう
ハンコといえばギュッと力を入れて押すイメージを持たれがちですが、実はNG。力を入れすぎると捺印時に印鑑がズレたり、ゴム印のゴムが潰れたりすることがあるため注意しましょう。
印鑑やスタンプをまっすぐ持ち、最初は力まずに紙へ当てます。印鑑の場合は、印鑑の中央を軸にして「の」の字を書くように力を入れて押すと、印影の全体へきれいにインクを乗せられますよ。
ゴム印の場合はサイズによってコツが少しずつ違います。1cm程度のスリムなものであれば、軽く紙に当てるだけで十分。6~10cmの大きめのゴム印なら、スタンプの真下へ1回力を入れるだけでOKです。
④印鑑を押すときは押印マットを敷いておく
印鑑はゴム印に比べて硬いため、慣れていないと扱いが難しいもの。そこで、印鑑を押す際は「押印マット」を紙の下へ敷いておくのもおすすめです。マットが印鑑を固定してくれるから、捺印時に滑りにくくなるうえ、印影のかすれを防いでくれますよ。
⑤ゴム印の場合は押印時に本体を動かさない
ゴム印を押す際には、本体をグリグリ動かさないようにしましょう。印鑑の場合は前述したとおり「の」の字を書くように力を入れて押しますが、ゴム印の場合はゴムを傷めてしまう場合もあるため注意しましょう。
スタンプを押すのが楽しくなる!おしゃれな朱肉&スタンプパッドを紹介
心温まる「和」のやわらかな色合い
「スタンプパッド いろもよう わらべ」は、印鑑・スタンプ用インクの人気ブランドであるシャチハタから登場したミニスタンプパッドです。独自のナノテクノロジーから生まれた特製インクは、くっきりと濃い印影を実現。乾燥時間は、コピー用紙に押す場合で約3秒とかなりスピーディです。
「わらべ」シリーズは「和」を思わせる、上品でかわいらしい色合いが魅力的。鴇色(ときいろ)や露草色(つゆくさいろ)など、日本古来から愛されている色を豊富に取り揃えています。いつもの手帳や手紙のデコレーションがもっと華やかになるでしょう。
スタンプパッド いろもよう わらべ
シャチハタ
¥285(税込・参考価格)
アンティークのような渋い色が手帳・手紙の良いアクセントに
こちらのスタンプパッドは、消しゴムはんこ作家でありイラストレーターのeric氏とのコラボレーションによって誕生したアイテム。容器のフタに施されたレトロでおしゃれな文具のイラストは、新しくもどこか懐かしさを感じますね。
インクの色はベーシックな黒と、アンティークを思わせるゴールド・シルバーの3種類。特にゴールドとシルバーはほんのりくすみがかった上品な色合いが魅力的ですよ。いつものノートや手帳をスタイリッシュに演出してくれるでしょう。
ericコラボ スタンプパッド
SANBY
¥1,100(税込・参考価格)
重要書類に使いたくなる、高級感のあるデザイン
こちらの「練り朱肉 ウォールナット」は、KATOMOKUが手掛ける朱肉の上位モデル。公文書や重要書類などへの捺印にも使えるように、印影の保存性に優れた高級有機顔料を使用しています。
ウォールナット材特有の落ち着きのある木目もおしゃれ。捺印する瞬間の自分が、何だかとてもかっこよく思えるスタイリッシュな朱肉です。
練り朱肉 ウォールナット
KATOMOKU
¥8,800(税込・参考価格)
職人が朱肉の容器にまでこだわった逸品
「朱肉池 梟」は、老舗の金属工芸品の製造・販売を行う炭谷三郎商店から登場した練り朱肉です。職人の繊細な技術によって作られたフクロウの容器は、かわいらしさと上質さを兼ね備えています。
練り朱肉のインクは鮮やかな色味で、捺印した際にパッと映える美しさ。捺印するときはもちろん、使わないときにも飾って楽しめますね。
朱肉池 梟
博鳳堂 朱肉池 梟
¥5,770(税込・参考価格)
お気に入りのスタンプ・朱肉を長く楽しみましょう!
乾燥によってインクのかすれが起こりやすい朱肉やスタンプパッドは、とてもデリケートな文具です。この記事で紹介した簡単な復活方法も参考にしながら、お気に入りのスタンプを長く楽しみましょう。
見た目の美しさ・カスタム性の高さが多くの文具好きを虜にしているスタンプこそ「クリアスタンプ」です。
以下の関連記事では、クリアスタンプの使い方について紹介していますので、ぜひこちらもチェックしてみてください。