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同じに見えても全く違う!紙についての豆知識と紙の楽しみ方

日常で当たり前のように、何気なく使っている「紙」。実は、数ある文具のなかでも多彩な種類と古い歴史がある、奥深い文具なんです。そこで今回は、いつも使っている紙がちょっと特別になる豆知識をご紹介します。紙のおすすめの楽しみ方も解説していますので、紙の世界を楽しんでくださいね。

古い歴史を持つ文具、「紙」

仕事の資料作成からお絵描き、手紙まで…私達の生活になくてはならない文具の1つが「紙」です。今でこそ多彩な種類の紙が存在していますが、実は誕生したのはなんと紀元前2世紀頃の中国なんだとか。数ある文具のなかでも、特に長い歴史を持っているんです。

紙が中国から日本へ伝わったのは卑弥呼の時代の3世紀頃。その後、仏教や大陸の文化がどんどん日本へやってくるとともに、紙の製法にも注目されるようになったようです。ちなみに、奈良県の正倉院には日本最古の和紙とされる戸籍用紙が保管されていますよ。

当初、紙は高い階級の人だけが行政文書の作成・写経などの用途に使っていました。しかし、平安時代になると紙素材の服が作られたり、紙に漆を塗って作る「一閑張」という紙小物が登場したりと、人の手によってどんどんと紙の活用方法が広がっていったのです。

古い歴史を持ちつつも、現在も使う人々の手でさらに新しい姿へ変身している「紙」。文具が持つ無限の可能性を感じさせるアイテムといえるでしょう。

同じに見えてみんな違う!紙の種類にはどんなものがあるの?

西野由樹
西野由樹

同じように見える紙でも、一つひとつ種類や質感、使い方などが違っているんです!ここからは、日常でよく見かける紙の種類と特徴について解説していきます。

日本古来から愛されている「和紙」

日本国内で古くから愛されてきた紙が「和紙」。現在一般的に使われている紙とは違い、主に楮(こうぞ)や雁皮(がんぴ)などの植物の繊維を使って作られています。

植物の繊維を漉いて作られており、洋紙に比べて紙全体に繊維が詰まっているため、耐久性が高いのが特徴ですよ。文字を書く分には困りませんが、表面が粗いので印刷は苦手な傾向にあります。

製図・創作に活躍してくれる「ケント紙」

硬くて厚みのある「ケント紙」。消しゴムで消しても毛羽立ちしにくいことから、もともとは高級製図用紙として使われていました。現在では、なめらかな質感からカレンダーや名刺、画材にも使われています。

さまざまなインクとの相性がよいのがケント紙の魅力。鉛筆や色鉛筆はもちろん、ボールペンやサインペン、絵の具などでも書きやすいですよ。

紙文具に多く使われている「上質紙」

現在使われている紙のなかで、最も定番の種類が「上質紙」。表面に光沢やコーティングがないため筆記性が高く、印刷時にインクが紙にほどよく吸収されるのが特徴です。現在では新聞のチラシや小説、メモ帳やノートなどの紙文具の材料としても使われていますよ。

ナチュラルな風合いの「クラフト紙」

プレゼントのラッピングや紙袋などに使われているのが「クラフト紙」。アルカリ性の薬品で木材からパルプを作り出す「クラフト法」という製造方法で作られています。やさしくナチュラルな風合いとざらざらとした手触りが特徴で、原料の色を残した茶色のものがポピュラーですよ。

ちなみに名前の「クラフト」とは、ドイツ語の「kraft(=力・強度)」が由来になっており、その名前の通り湿気や油分に対する耐久性に優れています。裏うつりしにくいので、油性ペンでの書き込みに向いていますよ。

紙のファッションリーダー「ファンシーペーパー」

「ファンシーペーパー」は、聞き馴染みがない方も多いのではないでしょうか。実はこの紙、本の表紙や贈答品のパッケージなどに使われているほど、私達の生活において馴染みのある種類なんですよ。

デザインの種類が多く、一つひとつ手触りと見た目の印象が大きく異なります。なかには革素材のようなシボ感や、細かいラメがあるものも。まるでファッションのように紙を選ぶ楽しみを広げてくれるでしょう。

文字を書くだけじゃない。質感を活かした紙の楽しみ方

西野由樹
西野由樹

種類によってさまざまな個性がある「紙」。文字を書き込むだけでは、もったいないですよね。ここからは、質感を活かした紙の楽しみ方をご紹介します。アイデアを参考に、紙の世界をもっと楽しんでみませんか?

「ラッピング」に使えばギフトをさらにおしゃれに

クラフト紙や和紙などの紙は、プレゼントのラッピングに使うのがおすすめ。ナチュラルな風合いと手触りから、プレゼントにあたたかみをプラスできるでしょう。

柄が入っているものも、柄の配置を考えながら包むことで、よりおしゃれに演出できます。こちらの方のようにシールをワンポイントにすれば、まるでお店のようなラッピングが完成しますよ。

紙で絵具の風合いが変化する「水彩画」

ケント紙をはじめとした厚みのある紙で、水彩画を楽しんでみてはいかがでしょうか?水に溶かして使う水彩絵の具は、その透明感と流動性から紙の質感によって風合いが変化しやすいのが特徴です。

なめらかな質感の紙であれば涼しげな雰囲気に、表面に凹凸のある紙なら絵本のようなあたたかみのある雰囲気でアートを楽しめますよ。

「コラージュ」で紙の違いを比べてみて

複数の素材を使って作る「コラージュアート」なら、紙1枚1枚の質感を近くで見比べられますよ。種類の違う紙を重ねてみたり、破って貼り合わせてみたりと、コラージュの作り方によって、紙はさまざまな表情を見せてくれるでしょう。

異なる紙の質感を楽しめる。素敵な紙文具をご紹介!

西野由樹
西野由樹

最後に、紙の質感を楽しめる素敵な文具をご紹介します。お気に入りの紙を使ったアイテムを手に入れてみてくださいね。

手書きの優しさや賢さを味わえるノート

こちらは、「Kartotek Copenhagen」の人気アイテムである「ノートブック スモール」。仕事のアイデアを自由に書き込める無地ノートです。小さくプリントされた花柄は、大人っぽさとかわいらしさを兼ね備えていますね。

本文の用紙に用いているのは、デザイナーが紙質にこだわって選び抜いたスカンジナビアペーパー。目に優しく、あたたかみのあるクリーム色で、集中力を高めてくれるんだとか。サラサラとしたなめらかな質感で、インクとの相性もばっちり!引っ掛かりのない、スムーズな書き心地を楽しめますよ。

ノートブック スモール
ノートブック スモール

Kartotek Copenhagen

¥1,320(税込・参考価格)

Photo by hb.afl.rakuten.co.jp

紙の柔らかい質感を堪能できるブックカバー

日常使いができる和紙製品ブランド「SIWA」から登場したこちらのブックカバー。木材パルプとポリオレフィン繊維を、和紙漉きの製法で紙状にしているのが特徴です。そのため、紙ならではのやわらかく、あたたかみのある質感を持ちつつも、耐水性に優れていますよ。

表面にうっすらと入ったシワには、思わず手で触れたくなるしなやかさがあります。どのカラーもナチュラルな雰囲気があるので、いつもの読書タイムをより上質にしてくれるでしょう。

ブックカバー
ブックカバー

SIWA

¥2,830(税込・参考価格)

Photo by hb.afl.rakuten.co.jp

3種類の紙が1冊にまとまった付せん紙

最後にご紹介するのは、「ミドリ」の「えらべる付せん」。上質紙・クラフト紙・カラー上質紙の3種類の紙がセットになった付せんです。どこからでも付せんをちぎれるので、さまざまな風合いの紙を用途にあわせて自由に使い分けられますよ。

仕事のメモや伝言用にはもちろん、さまざまな紙の種類があるのでプレゼントに貼り付けるメッセージや日記、手帳のデコレーションなど、使い方を考えるのが楽しくなりますね。

えらべる付せん
えらべる付せん

ミドリ

¥462(税込・参考価格)

Photo by www.midori-store.net

シンプルだけど奥が深い。紙の世界に浸ってみませんか?

最も身近な文具、紙についてご紹介しました。歴史や種類ごとの特徴に触れてみると、いつもなんとなく使っている紙が特別なもののように思えてきませんか?シンプルながらも奥が深い、素敵な紙の世界に浸ってみてくださいね。

西野由樹
西野由樹

紙の中でも歴史が長い「和紙」にも、奥深い魅力があるんです。こちらの記事では、和紙を活かした文具をご紹介しています。併せて読んでみてください。

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